「鶏群の一鶴」の意味(語源由来・出典・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
鶏群の一鶴
【読み方】
けいぐんのいっかく
【意味】
凡人な人間が大勢いる中で、ひときわすぐれたひとが混じっているというたとえ。
多くの平凡なひとたちの中で、際立ってすぐれたひとのことをいう。
みんなとは一味違う、ちょっとした天才みたいな人が混じってるってわけか。わかるわかる、そういう人、時々おるもんな。
【語源・由来】
いかに多くの鳥がいても、鶴一羽の価値には及ばないと考えられていたことから、
「きのう人混みの中で初めて稽紹を見たが、スマートで、まるで野生の鶴が鶏の群れの中にいるようであった。」と、晋の稽紹の人柄を形容して使われたことばに基ずく。
【出典】
「晋書・稽紹伝」
【類義語】
・鶴の鶏群に立つが如し
・掃きだめに鶴
【対義語】
・どんぐりの背くらべ
・烏合の衆
【英語訳】
・It is a jewel in a dunghill.
・A swan among ducklings.
「鶏群の一鶴」の解説
「鶏群の一鶴」という言葉はね、たくさんの普通の人たちの中に、ひときわすごくて特別な人がいることを比喩して言う言葉だよ。
ここでの「鶏群」とは、普通の鶏の群れのことを指していて、「一鶴」は一羽の鶴のこと。鶴は大きくて美しく、鶏とは全然違う存在だよね。だから、たくさんの鶏の中に一羽だけ鶴がいると、その鶴がすごく目立って特別に見えるわけだ。
これを人に当てはめると、たくさんの普通の人たちの中で、とても才能があったり、特別なことができる人がいることを表しているんだ。ちょっと想像してみて。たくさんの白い鶏の中に、美しい鶴が一羽だけいたら、その鶴はすごく目立つよね。それと同じように、たくさんの人たちの中で、特別に才能や能力がある人はすごく目立つわけ。
「掃はき溜だめに鶴つる」という言葉も、同じような意味で使われるんだよ。そして、この考え方や言葉の出典は、『晋書』という古い中国の書物から来ているんだ。
「鶏群の一鶴」の使い方
ともこちゃんはピアノが上手なんだね、今日の演奏会ではまるで鶏群の一鶴だったよ。
でも、健太くんが最後までちゃんと聴いていてくれたなんて、とっても嬉しいわ。
「鶏群の一鶴」の例文
- 今度の舞台の主役には、彼女を選んで間違いないだろうと思う。
さっきのオーディションでも、彼女は鶏群の一鶴だったからね。 - 彼はこのチームにあって、鶏群の一鶴と言われているんだ。この大会でもっと勝ち進んでいくためには、ぼくたちが彼の足を引っ張るようなことをしていては駄目なんだ。
- いまこの会社が機能している本当の理由は、鶏群の一鶴である彼がいることに尽きるのです。
けっきょくのところ、彼のほかには誰がいたって同じことです。 - 向こうから歩いてくるのが、きのう君が話していた尊敬する先輩なんだね?
鶏群の一鶴だから、遠くから見てもすぐに分かったよ。