「白眉」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
白眉
【読み方】
はくび
【意味】
多数あるものの中で、最もすぐれている人や物のこと。
みんなでわらわらいても、その人はすぐにわかるくらいに、ぐっと抜け出てるってことやね。
【出典】
「三国志」
【故事】
中国三国時代、蜀 (しょく) の馬氏の五人兄弟はみな秀才で、みな字に常の字を用いていたので「馬氏の五常」と呼ばれていた。中でもまゆに白毛のある長男の馬良がすぐれていたので、人々は「馬氏の五常、白眉最も良し」と言ったという。
「白眉」の解説
「白眉」という表現は、「蜀志」の馬良伝に由来する言葉で、蜀の馬氏の五人兄弟の中で最も優れていたとされる馬良の特徴である白い眉毛からきているんだ。馬良は五兄弟の中で最も才能があり、彼の白い眉毛がその卓越性を象徴していたとされている。このため、「白眉」は多くの中で特に優れているものや人を指すたとえとして使われるようになったんだよ。
この表現は、群を抜いて優れた人物や物事、つまりその分野や集団で一番とされるものを指して使われることが多いんだ。例えば、学問、芸術、スポーツなど様々な分野で最も才能がある人や、一群の中で最も価値のあるものを「白眉」と表現することがあるんだ。
「白眉」は、多数存在する中で特に際立って優れていることを強調する際に用いられ、その人や物の特別な地位や資質を称える表現として使われるんだね。それは、一つの特徴や特質がその人物や物事を他と区別し、特別なものとして際立たせることを象徴しているんだ。
「白眉」の使い方
「白眉」の例文
- 健太くんは、運動神経だけで言うと白眉です。
- この高校は、各中学校の白眉の生徒ばかりが集まった学校なので偏差値が高い。
- どう見てもこの写真が白眉なのに、あれが優秀賞なのか。裏で権力が働いたか。
- 彼の作品の中で、この絵が白眉だ。
- 審査員全員一致、異論なしで決まった白眉の小説だ。
「白眉」の文学作品などの用例
それからまだ面白い話がある。せんだって或る文学者のいる席でハリソンの歴史小説セオファーノの話しが出たから僕はあれは歴史小説の中で白眉である。ことに女主人公が死ぬところは鬼気人を襲うようだと評したら、僕の向こうにすわっている知らんと言った事のない先生が、そうそうあすこは実に名文だといった。(夏目漱石の吾輩は猫であるより)