「泣き面に蜂」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
泣き面に蜂
【読み方】
なきつらにはち
【意味】
悪い事が起きた中で、更に悪い事が重なっておこること。
つまり、もうすでに泣いてるのに、そこへ蜂が来て刺すような、さらなる厄介事が降ってくるということや。これは、まあ、人生いろいろあるんやな、と思うしかない時もあるよなって教えてくれることわざやな。
【語源由来】
苦痛で泣いている人や、辛い出来事があって泣いている人の所に蜂が飛んできて、その人を刺してさらに苦痛を与えることから。「江戸いろはかるた」の中のひとつです。
【類義語】
・痛い上に針
・痛い上の針
・痛む上の針
・踏んだり蹴ったり
・弱り目に祟り目
・一難去ってまた一難
・痛む上に塩を塗る
【対義語】
・鴨が葱を背負ってくる
・棚からぼたもち
・漁夫の利
「泣き面に蜂」の解説
「泣き面に蜂」っていうことわざは、もう既に困っているのに、さらに困ったことが起きちゃうときに使う言葉なんだ。
想像してみてね。ちょっと泣いてて、顔がむくんでしまってる時に、なんとそこに蜂が来て刺しちゃうなんて、かなり運が悪いよね?まさにそんな状況をこのことわざは表しているんだ。
もともとは「泣き面を蜂が刺す」や「泣く面を蜂が刺す」と言ってたんだけど、今は「泣きっ面に蜂」の方が一般的になっているよ。この「っ」が入ることで、その状況のひどさを強調してるんだよ。
それにね、このことわざ、『江戸いろはかるた』という昔からあるかるたの中にも出てくるんだよ。不運が重なる様子を描いていて、ことわざとしても、かるたとしても、昔の人々から今の私たちへと伝えられてきているんだね。
「泣き面に蜂」の使い方
「泣き面に蜂」の例文
- 企画が頓挫してみんな暗い気持ちになっているし、部長は俺を責めるような目で見てるし、まったく泣き面に蜂だよ。
- 僕を振った女の子が、僕の大嫌いな奴と付き合い始めたって知って、もう泣き面に蜂だよ。
- 父親にしかられてしょんぼり歩いていたら、石につまずいて足を擦りむいた。泣き面に蜂とはこのことだ。
- 電車の中に傘を忘れてしまい、土砂降りの中トボトボと歩道を歩いていたら、横を通った車に思いっきり泥水をかけられて泣き面に蜂だった。
- 自転車を盗まれてしまい、1時間かけてやっと家に着いたのに、鍵をなくして家に入れなかった。泣き面に蜂とはこの事だ。
- 彼氏に別れ話を切り出され、自棄になってお酒を飲んだら泥酔してしまい、転んだ拍子に買ったばかりのハイヒールのかかとが折れてしまいました。そのうえ路地裏で吐いてしまい、泣き面に蜂です。
【注意!】間違った例文
❌「飛行機で体調が悪くなったときに、偶然お医者さんが乗り合わせていた。泣きっ面に蜂だった。」
「泣き面に蜂」を英語で言うと?
「泣き面に蜂」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
It never rains but it pours.
- 直訳:土砂降り以外の雨は決して降らない。
- 意味:雨が降るとなると、土砂降りになる。
rub salt into a wound
- 直訳:傷口に塩を揉み込む
- 意味:事態を悪化させる
Bad things come in twos.
- 直訳:悪いことはふたつセットでやってくる。
- 意味:災難は1つだけやってくることはない。
It’s a double whammy.
- 直訳:それはダブルで縁起が悪いものだ。
- 意味:それは二重苦だ。
add insult to injury
- 直訳:ケガに侮辱を加える。
- 意味:状況をもっと悪くする。
One misfortune rides upon another’s back.
- 意味:災難は別の災難に乗っかってやってくる。