「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」の意味(語源由来・出典・類義語)
【ことわざ】
寇に兵を藉し、盗に糧を齎す
「盗に糧を齎す」「盗人に糧を齎す」ともいう。
【読み方】あだにへいをかし、とうにかてをもたらす
【意味】
敵に利益を、味方に損害を与えること。
「寇」は、外敵。「兵」は、兵器。「齎す」は、与える。
「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」はな、敵に利益を与えて、自分の損害を大きくするっていう状況を表してるんや。
まあ、要するに、自分の行動が逆効果になって、敵の手を強くしてるってことやな。
【語源・由来】
敵に武器を貸し、盗賊に食料を与える意から。
秦が他国出身の大臣を国外追放する法令を出そうとした時、楚国出身の李斯が、それは優秀な人材を敵国に行かせ、結果、秦の国力を弱め、敵に利益を与えることになると反対した時の言葉。
【出典】
「史記」
【類義語】
・敵に糧
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「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」の解説
カンタン!解説
「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」っていうことわざは、敵に武器を与えたり、盗賊に食料を与えることで、自分たちの方が損をするような状況を描いているんだよ。
たとえばね、友だちがテストでいつも自分より低い点数を取っているけど、今回だけは自分が勉強したノートを貸してあげたら、友だちの方が高い点数を取ってしまった、というような状況がこれに当てはまるよ。
「寇」は敵、「兵」は武器、「藉す」は貸す、「盗」は盗賊、「糧」は食料、「齎す」は与える、という意味だから、「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」は、「敵に武器を貸して、盗賊に食料を与える」っていう意味になるんだよ。つまり、自分の行動が結局、自分自身の不利益になってしまうようなことを指しているんだね。
「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」の使い方
機密事項が漏洩したんだって。
そんなセキュリティでは、寇に兵を藉し、盗に糧を齎すようなものね。
この国も終わりだね。
サイバーセキュリティ担当相がパソコンを使えないような国だからね。
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「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」の例文
- 傷ついたチームメイトを放置するのは寇に兵を藉し、盗に糧を齎すことになる。
- 増税すると優秀な人材が海外に逃げ、寇に兵を藉し、盗に糧を齎すことにつながりかねない。
- その特許を海外の企業に渡すのは、寇に兵を藉し、盗に糧を齎すのと同じ事だ。
- 寇に兵を藉し、盗に糧を齎すことを利敵行為という。
- 味方の足を引っ張るのは、寇に兵を藉し、盗に糧を齎すことになり、ひいては自分も損害を被ることになる。
「寇に兵を藉し、盗に糧を齎す」という表現は、敵に利益を与える行動をしてしまい、自身の損害を増大させることを示しているんだ。