「仰いで天に愧じず」の意味(出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
仰いで天に愧じず
【読み方】
あおいでてんにはじず
【意味】
自分自身の行いにも心にも、なにもやましいことがないというたとえ。
やましいことがなにもなければ、天を見ても神に対しても恥ずべきことはないということ。
自分の行いに自信を持ちつつ、他人に対しても卑屈な態度を示さないってことやな。つまり、自分の行いに後ろめたさがなく、人に対しても自分を卑下せず、誇りを持って接することが大切やな。自信を持ちながらも謙虚さを忘れず、人との関わりを大切にすることが求められるんや。
【出典】
「孟子」。
「仰いで天に愧じず、俯して人に愧じざるは、二の楽しみなり」
天に対して恥ずべきところがなく、下のほうを見て人々に恥じることがないのが第二の楽しみであるとあることが由来。
【類義語】
・俯仰天地に愧じず(ふぎょうてんりにはじず)
【英語訳】
It is not shameful although looked up at heavens.It is not shameful to the heaven even if looking up
I am innocent.Ask the god when I am ashamed.
「仰いで天に愧じず」の解説
「仰いで天に愧じず」という言葉は、「心に少しもやましいところがなく、誇り高く振る舞う」という意味を表しているんだ。この言葉は、中国の思想家である孟子の言葉で、「尽心上」の中に見られるんだよ。
「仰いで天に愧じず」とは、天に対して誠実であり、自分の心に後ろめたさや恥じるべき行いがないことを指してるんだ。自分の思考や行動が道徳的に正しいことに従っているという自信と誇りを持っている状態を表すよ。
また、「俯 して人に怍じざるは、二の楽しみなり」という部分では、他人に対して謙虚であり、人々に対して礼儀正しく接することが大切であると述べられているんだ。自分を高めることに努力し、他人に対しても敬意を持つことで心の安定や幸福を得ることができるとされているよ。
この言葉は、自己の価値観や道徳心を持ち、他人への思いやりを大切にすることが人生の充実や幸せに繋がるという教えを示しているんだ。
「仰いで天に愧じず」の使い方
私に恥ずべきことはなにもないわ。
「仰いで天に愧じず」の例文
- 父や母に何度聞かれても、仰いで天に愧じず、私はやましいことはなにもしていない。
- いくら疑われたとしても、僕は仰いで天に愧じずというように、後ろめたいことなどない。
- 会議で糾弾されても、仰いで天に愧じず、私は隠すようなことなどしておりません。
- 今回の件でどれほ批判されても、仰いで天に愧じずという心境でおります。
- 私はあなたが無実だとわかっている。だから世間に何と言われても、仰いで天に愧じずにいなさい。
まとめ
日々の生活の中でも、疑われたり非難されたりしてしまうことがあるのではないでしょうか。
しかし、仰いで天に愧じずというように、堂々と生きていきたいものですね。
自分の行いに誇りを持ち、他人にも卑屈な態度を示さないことを表しているよ。