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【青海苔の答礼に太太神楽を打つ】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

青海苔の答礼に太太神楽を打つ

【ことわざ】
青海苔の答礼に太太神楽を打つ

【読み方】
あおのりのとうれいにだいだいかぐらをうつ。

【意味】
ほんのわずかな品物や親切に対して、つり合わないほど大きな返礼をすることのたとえ。必要以上に手厚いお礼をすることにもいう。

ことわざ博士
このことわざは、お礼をすること自体が悪いと言っているのではないよ。もらったものや受けた親切にくらべて、お返しが大きすぎる場面を表すんだ。
助手ねこ
少し借りただけなのに高価な品で返すようなときに使うことが多いニャン。

【英語】
・go overboard with a thank-you gift(お礼の品を大げさにしすぎる)
・repay a small favor too lavishly(小さな親切に過大なお返しをする)
・return a favor with an overly generous gift(受けた親切以上に豪勢な贈り物で返す)

【類義語】
・青海苔貰うた礼に太々神楽を打つ(あおのりもろうたれいにだいだいかぐらをうつ)

【対義語】
・海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)
・蝦蛄で鯛を釣る(しゃこでたいをつる)

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「青海苔の答礼に太太神楽を打つ」の語源・由来

ことわざを深掘り

このことわざは、伊勢の名産だった青海苔のような軽い土産に対して、伊勢神宮に奉納する大がかりな太々神楽で返す、という取り合わせから生まれています。小さな品に対して、お返しのほうがあまりに重すぎるところに、このことわざのおもしろさがあります。

青海苔は、海藻を乾かして食用にしたもので、ふりかけや薬味にも使われました。ことわざの説明では、これが伊勢参宮の土産物として配られる、手軽な品として扱われています。

いっぽう太々神楽は、伊勢神宮へ奉納する太神楽のうちでも、最も大がかりなものです。江戸時代には、御師(おんし)の屋敷で催され、百人をこえる楽人がつとめるほどの大きな神楽でした。

この二つを並べると、軽い土産と大きな奉納との落差がはっきりします。そこで、少しの親切や安い品に対して、必要以上に大きなお礼をすることを、ひとことで言い表せるようになりました。

古い形として広く知られるのは、「青海苔貰うた礼に太々神楽を打つ」です。今の入力のような「答礼」という書き方は、意味を分かりやすくした後の言い換えと考えられ、もとの意味は同じです。

古い用例としてたしかめやすいのは、1748年(寛延1年・江戸時代中期)の人形浄瑠璃『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』七段目です。そこでは、「青海苔貰うた礼に、太々神楽を打つやうなもの」という形で出てきます。

この場面では、大星由良之助が、身分も手当ても重くない足軽の寺岡平右衛門に向かって、命を投げ出して敵討ちに加わろうとするのは、受けたものにくらべて返し方が大きすぎるようなものだ、とたとえて話しています。つまり当時から、つり合いの取れない大きすぎる返しを表す言葉として使われていたことが分かります。

さらに国立劇場の解説では、このせりふは、1747年(延享4年・江戸時代中期)六月に京の中村粂太郎座で初演された歌舞伎『大矢数四十七本(おおやかずしじゅうしちほん)』の茶屋場から、浄瑠璃へ取り入れられたと説明されています。ことわざとしての言い回しは、芝居の世界でも早くから親しまれていたのでしょう。

このことばの背景には、伊勢参宮が広く行われた時代のくらしがあります。御師は、御祓や暦を配り、信者の家を回るときに青海苔のような土産も持って歩きました。だから、青海苔と太々神楽という取り合わせは、当時の人には実感しやすいものだったのです。

また、このことわざは、ただ「高い物を返す」という意味だけではありません。受けたものと返すものの重さが合っていない、というところがいちばん大事です。そこには、ありがたさのあまり、かえって度をこしてしまう人の気持ちも、少しこめられています。

似た形として、「青海苔やった礼に太々神楽」という言い方も伝わっています。主客を入れ替えた形でも、少しの物や好意に対して、返しが大きすぎるという意味は変わりません。

つまり「青海苔の答礼に太太神楽を打つ」は、伊勢の土産と大がかりな奉納神楽との大きな差を借りて、つり合わないほど手厚い返礼をすることを表したことわざです。感謝の心は大切でも、返し方にはほどよい加減がいると教えてくれる言葉なのです。

「青海苔の答礼に太太神楽を打つ」の使い方

健太
昨日、図工の時間に赤えんぴつを一本借りたから、お礼に二十四色の色えんぴつセットを渡そうと思うんだ! そのくらいしたほうが、ありがとうって伝わるかな。
ともこ
赤えんぴつ一本のお礼に色えんぴつセットは、さすがに大きすぎるよ。青海苔の答礼に太太神楽を打つみたいになって、もらうほうもびっくりしちゃうんじゃない?
健太
たしかにそうだね……。借りた物に見合うお礼のほうが、かえって気持ちよく受け取ってもらえそうだ。
ともこ
うん。赤えんぴつをきれいに削って返して、ありがとうのメモを添えたら十分だよ。気持ちは大切だけど、つり合いも考えるといいね。
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「青海苔の答礼に太太神楽を打つ」の例文

例文
  1. 図工でのりを少し借りた礼に高い文房具箱を渡すのは、青海苔の答礼に太太神楽を打つである。
  2. 近所から青じそを数枚もらったお礼に、立派な菓子折りを持って行くのは青海苔の答礼に太太神楽を打つ
  3. 友人に一度だけ駅まで送ってもらった礼として、高価な食事をごちそうするのは青海苔の答礼に太太神楽を打つようなものだ。
  4. 町内会でもらったうちわ一枚の礼に、必要以上の祝儀を包むのは青海苔の答礼に太太神楽を打つと言える。
  5. 取引先から簡単な資料を送ってもらっただけで、豪華な贈答品を返すのは青海苔の答礼に太太神楽を打つ
  6. ほんのささやかな親切に対して、かえって相手が気を使うほど大きな礼をするのは、青海苔の答礼に太太神楽を打つ




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