「移木の信」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
移木の信
いぼくのしん
【意味】
約束を違えない信用のこと。為政者は約束をきちんと守るべきだという戒め。
これは、誠実さや信用性がどんなに大切かを教えてくれるんやな。
【出典】
「史記」
【故事】
秦の商鞅 が新しい法令を出す際、国民の信頼を得る手段として都の南門の大木を北門に移した者には賞金を与えると布告した。ところが木を移すものがいなかったため、賞金を増やし、木を移した男に布告通りに賞金を与えたという故事から。
「移木の信」の解説
「移木の信」という言葉は、自分の約束や言ったことをちゃんと守ることを表す言葉なんだよ。この言葉は、中国の「史記」の中の「商君伝」という章に出てくる商鞅(しょうおう)という人物の話に由来しているんだ。
商鞅は、中国の古代の国、秦の改革者で、彼の改革は秦が中国を統一するきっかけを作ったとされているよ。彼が秦の法律を制定して人々の信頼を得るために行った策略の一つが「移木の信」の話なんだ。
商鞅は秦の都の南門に大きな木を立てて、それを北門に移せる人には懸賞金を出すと公に宣言したんだ。そして、本当にそれをやってみせた人に対して、約束通りに懸賞金を与えたという話があるんだ。この出来事が人々の間で広まり、商鞅が言ったことを実際に守る人物であることが証明されたんだ。
だから、「移木の信」ということわざは、「自分が約束したこと、言ったことをちゃんと守ること」を意味しているんだ。たとえば、友達に「明日、公園で遊ぼう」と言ったら、その約束をちゃんと守って、明日公園で待つような行動を指すんだよ。それが「移木の信」の意味なんだよ。
「移木の信」の使い方
「移木の信」の例文
- 霞が関には移木の信のない議員が多い。
- 若かりし頃の首相は、移木の信を念頭に置く珍しい議員だった。
- 移木の信を知らないんじゃないかと思うような政治家が多い。
- 現代の政治では、移木の信よりお金集めが重視される。
- 移木の信という戒めを守れる人に投票したい。