「一斑を見て全豹を卜す」の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
一斑を見て全豹を卜す
【読み方】
いっぱんをみてぜんぴょうをぼくす
【意味】
豹の皮にある一つのまだら模様を見て、豹全体の美しさを察することから、ものごとの一部分だけを見て、その全体像を推察することのたとえ。
でも、実際には、その豹がどんな豹か、全体がどうなっているかは、全部見なあかんよな。これは、物事を見るときには全体をしっかり見て、判断することの大切さを教えてくれる言葉やな。
【語源由来】
斑=まだら。ぶち。全豹=豹全体。転じて、物事の全容
【出典】
『世説新語』
【類義語】
・一を聞いて十を知る
・一事が万事
・一を以て万を知る
・蛇首を見て長短を知る
・豹の一斑
・一滴舌上に通じて、大海の塩味を知る
【英語訳】
You may know the lion by its claw. (つめによってライオンを知る)
「一斑を見て全豹を卜す」の解説
「一斑を見て全豹を卜す」っていうことわざはね、ちょっとした一部分だけ見て、全体のことを判断しようとすることの間違いを教えてくれるんだよ。
たとえばね、豹(ひょう)っていう動物は、体に特徴的なまだら模様があるんだよね。このことわざでは、「一斑」って言葉は豹のまだら模様の一部分を指していて、「卜す」っていうのは、その一部分だけを見て、全体を推測したり、判断したりすることを表しているんだ。
だからね、「一斑を見て全豹を卜す」っていうのは、例えば、「この人、一回だけ見たときに優しかったから、きっといつも優しい人なんだろう」とか、「この漫画、最初の数ページが面白くなかったから、全部つまらないに違いない」とか、部分的な情報だけで全体を判断することの危険性を教えてくれる言葉なんだよ。
物事は全体を見て、じっくり考えて、判断しないといけないんだよ。部分だけを見て急いで決めつけてしまうと、大切なことを見落としてしまうこともあるからね。
「一斑を見て全豹を卜す」の使い方
「一斑を見て全豹を卜す」の例文
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