「紙漉きの手鼻」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
紙漉きの手鼻
「紙漉き屋の手鼻」ともいう。
【読み方】
かみすきのてばな
【意味】
人のためにばかり作り、自分の分がなく不自由することのたとえ。
ええ、それって「自分で作ったのに、自分は困ってて、他の人が楽しんでる」みたいな感じやな。
自分の手で作ったものに、自分がなかなか手を出せないっていう、なんともアイロニックな状況やね。頑張って作ったけど、自分はその恩恵を受けられへんってことを教えてくれる言葉やな。
【語源・由来】
和紙を漉く職人が紙を使わないで手で鼻をかむ意から。
【類義語】
・紺屋の白袴
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「紙漉きの手鼻」の解説
カンタン!解説
「紙漉きの手鼻」っていうことわざは、自分で作っているものや、持っているものを自分で全く使わず、他の人ばかりが利用して、自分は困っている、っていう状況を表すたとえだよ。
例えばね、パン屋さんがいっぱいおいしいパンを作ってるけど、自分は一切食べずにお腹がすいてる、みたいな状況を想像してみて。
「紙漉き」は紙を作る人のことで、「手鼻」は、ちり紙を使わないで、直接手で鼻をかむこと。このことわざは、紙を作る職人がたくさんの紙を作りながら、自分はちゃんとした紙を使わずに、手で鼻をかむっていうのを見て、そこからこのたとえが生まれたんだよ。だから、「紙漉きの手鼻」とは、自分が作ったものや持ってるものを上手く使えてない、っていう意味になるんだね。
「紙漉きの手鼻」の使い方
発展途上国では紙漉きの手鼻であることが多いんだって。
カカオ農家の従業員がチョコレートを食べたことがないみたいな?
しかも低賃金でチョコどころかまともな食事もできない。
ましてやまともな教育を受けることもできない、大問題ね。
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「紙漉きの手鼻」の例文
- 買い占めの誤報のせいでティッシュペーパーが不足しているが、紙漉きの手鼻で製紙工場を営む我が家でもティッシュペーパーがない。
- コンビニを経営しているので売り物はたくさんあるが、紙漉きの手鼻で我が家の食卓には並ばず貧しい食卓だ。
- 養鶏場を経営しているが紙漉きの手鼻のように、家族が口にする分は無い。
- 畜産業をしているが紙漉きの手鼻というやつで、ステーキを食べる日なんてほとんどない。
- 売る分ばかりで家族の分は無く紙漉きの手鼻だ。家族の分も作れるくらい大量生産できる設備があればいいのだが。
つまり、他人が恩恵を受けている一方で、提供者自身がその恩恵に浴することができない状況を表現している言葉なんだよ。