目次
「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」の意味(出典)
【ことわざ】
九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う
【読み方】
くひゃくくじゅうくひきのはなかけざる、まんぞくないっぴきのさるをわらう
【意味】
愚か者がごくわずかの正しい人をそしること。仲間が多いと自分たちの欠点に気がつかないこと
大勢の人が同じことをしてると、それが正しいと思い込んでしまうけど、実際は違うんやな。やっぱり、自分の行動や考え方をちゃんと見直すことが大事やね。大勢でやってるからって、それが正しいわけじゃないんやな。
【語源由来】
敵の城を攻めるには、まず外側の堀を埋める意から。
古代インドの舎衛国の大木に千匹の猿がいて帝釈天を供養していたが、一匹だけ五体満足で残りの九百九十九匹は鼻がなかった。この鼻がない猿たちが一匹の猿を鼻があると笑ったという「今昔物語」にある話による。
「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」の解説
「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」っていう言葉は、古い日本の話「今昔物語」からきているんだよ。この話には、天竺舎衛国に大きな木があって、その木には1000匹の猿が住んでいたんだ。でも、その中の999匹の猿は鼻が欠けていて、たった1匹だけがちゃんとした、傷一つない猿だった。面白いことに、鼻が欠けている猿たちは、自分たちの欠点に気づかず、傷のないその1匹の猿を笑っていたんだ。
この言葉から、大勢の人たちが同じ欠点や間違いを持っていると、その欠点や間違いに気づかなくなって、逆に正しいことをしている少数の人を笑うことがあるっていうことがわかるよ。大切なのは、自分の欠点や間違いをしっかりと認識して、他の人を笑う前に、自分自身をよく見つめることなんだね。少数の意見や行動も、大切にしないといけないっていうことを教えてくれる言葉だよ。
「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」の使い方
「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」の例文
- ガリレオは地動説を唱えたが、九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うように天動説を信じる人たちから批判された。
- 九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うように、数の暴力となることがある。
- 日本では大人数の意見が正義とされるが、九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うことになりかねないので、本当に正義か疑ってかかるべきだ。
- 九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うというが、日本の政治家は、悪い人間が結託し良い人間を排除しているように思える。
- 正義を貫くことができない、九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うような世の中だと、その国に未来はない。
また、仲間がたくさんいれば、自分たちの欠点や問題点に気づかないことを指摘しているんだ。