「青菜に塩」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
青菜に塩
【読み方】
あおなにしお
【意味】
元気だった人が、元気がなくなって、しゅんとなってしまうこと。
野菜に塩をかけると、すぐに元気をなくしてしぼんでしまうから、そんな感じなんやな。
【語源由来】
生き生きしていた青菜に塩をふりかけると、野菜の水分が外に出てしおれてしまうことから生まれた言葉。(「青菜に塩」のより詳しい語源由来はこちら)
【類義語】
・蛞蝓に塩
・蛭に塩
・青菜に湯をつけたよう
・菜の花に塩をかけたよう
・青菜を湯につけたよう
【英語訳】
feeling sad or downhearted; down in the dumps
「青菜に塩」の解説
「青菜に塩」という表現は、実際に野菜と塩を使って考えてみると、理解しやすいよ。
みんなが食べる野菜と言えば、ほうれん草や小松菜などの緑色の野菜が浮かぶかもしれないね。これらの野菜は新鮮なときはとても元気で、緑色が鮮やかで立派な姿をしているんだ。でも、その新鮮な野菜に塩を振るとどうなるか知ってる?
塩を振ると、野菜は元気がなくなって、しっとりとしてしょんぼりした感じになっちゃうんだよね。それはなぜかというと、塩は野菜の水分を吸ってしまう性質があるからなんだ。だから、生き生きとした野菜も、塩をふりかけるとすぐにしおれてしまうんだよ。
この現象が「青菜に塩」の元になっているんだ。つまり、元気だった人が急に元気をなくしてしまう様子を言う時に使う表現なんだよね。
例えば、友達がテストの点数を見てがっかりして元気をなくしたときや、サッカーの試合でゴールを許してしまってがっくりきた選手の様子を「青菜に塩」と言うことができるよ。
でも、ひとつ注意点があって、「青菜に塩」は元々元気だった人が急に元気をなくす様子を表す言葉なんだ。だから、元から元気がなかった人や、何か悪いことが続いて元気をなくした人には使わないんだよ。
「青菜に塩」の使い方
「青菜に塩」の例文
- せっかくホームランを打ったのに、窓ガラスが割れてしまって青菜に塩だ。
- あれだけ楽しみにしていたケーキが売り切れていて青菜に塩だ。
- いばっていたガキ大将は、お母さんにしかられると、青菜に塩で、泣きべそをかいた。
- 毎日受験勉強を頑張ったのに、試験に落ちてしまって今の僕は青菜に塩だ。
- さっきまで楽しそうだったのに、先生に怒られてからは青菜に塩だ。
- 息子はレゴのおもちゃを組み立てたのに、落としてしまって青菜に塩のありさまだ。
【注意!】間違った例文
❌「癌になってからの母親は、体力もなくなって青菜に塩のようだ。」
「青菜に塩」の文学作品などの使用例
嬢様も<略>断然と、世間がうるそうございますから当分お尋ねはお断り申します、そのうちお互いに身が定まりましたら改めて御交際を願いましょうと。荒尾先生、青菜に塩ですごすごと帰ったが、俺もその後ろ姿を見送った時は可哀相になったよ(内田魯庵/社会百面相/1902年に出版された小説集。)