「創業は易く守成は難し」の意味(語源由来・出典・英語訳)
【ことわざ】
創業は易く守成は難し
【読み方】
そうぎょうはやすくしゅせいはかたし
【意味】
創業など、新しく物事を始めるよりも、それを衰えさせないように守り育てることのほうが難しいというたとえ。
これは、事業の持続性や成長を守ることの大変さを教えてくれてるんや。長期的な視野で物事を見ることと、継続することの重要性やな。
【語源・由来】
唐の太宗(たいそう)という人物が、「帝王の業は、創業と守成とどちらが難しい」と側近に尋ねたとき、宰相の房玄齢(ぼうげんれい)は「創業が難しい」と答え、名臣の魏徴(ぎちょう)は「守成が難しい」と答えたが、それに対して太宗は「創業の難事は過去の事、今は守成の難事に当たろう」と述べたという故事に基づいている。
【出典】
「貞観政要」論君道
【英語訳】
One hath more ado to preserve than to get.
「創業は易く守成は難し」の解説
「創業は易く守成は難し」ということわざは、新しい事業やプロジェクトを始めることは比較的容易だが、既に成立した事業や体制を維持し、発展させることの方がより困難であるという意味を持っているんだよ。この言葉は中国の唐の太宗が、自らの功臣たちに創業(事業を始めること)と守成(事業を維持すること)のどちらが難しいかを問いかけた際に、魏徴が答えた言葉に由来しているんだね。
このことわざは、「貞観政要」や「唐書」の中の「房玄齢伝」などで見られるように、リーダーシップや組織運営の難しさを表しているんだ。創業、つまり新しい事業やプロジェクトを始めることは、創造性や勢いがあれば可能だが、一度成功を収めた後、その成果を維持し続けることは、さまざまな挑戦や困難、変化に対応しなければならないため、より難しいとされているんだよ。
この言葉は、成功を維持するためには、絶え間ない努力、適応、そして革新が必要であるという教訓を含んでいるんだね。このことわざは、長期的な視点を持ち、絶えず状況を評価し、適応することの重要性を教えてくれるよ。また、達成した成功を維持することが、しばしば新しい成功を収めることよりも難しいという現実を示しているんだ。
「創業は易く守成は難し」の使い方
「創業は易く守成は難し」の例文
- 創業は易く守成は難しというけれど、二代目の社長に代わった後に経営難になることが多いらしい。
- 彼女は親の会社を継いだらしいが、創業は易く守成は難しというように、大変な思いをしているようだ。
- 創業は易く守成は難しというが、彼が社長を継いでからも経営が安定しているとは、素晴らしいことだ。
まとめ
創業など物事を始めることは、大変なことではないでしょうか。
しかし、創業は易く守成は難しというように、守り育てていくこともまたそれ以上に大変なことなのですね。