「炊臼の夢」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
炊臼の夢
【読み方】
すいきゅうのゆめ
【意味】
妻の死の知らせや妻に先立たれること。
この言葉は、妻との別れや関係の終わりを表すのに使われるんや。妻との深いつながりや絆の終わりを示す言葉やな。
【出典】
「酉陽雑俎」
【故事】
昔、中国で張瞻という商人が旅先から家に帰る寄る、臼で飯を炊く夢を見た。占い師に占ってもらったところ「臼で飯を炊くのは釜(婦)がないからで、奥さんはきっと死んでしまっているだろう」と言った。帰ってみると本当に妻が数カ月前に亡くなっていた。
「炊臼の夢」の解説
「炊臼の夢」という言葉は、夢で臼(うす)で飯を炊く光景を見たことに由来する故事を基にしていて、妻との死別を暗示するたとえとして使われるんだよ。
この故事は、『酉陽雑俎』に記されている話から来ているんだね。話の中では、旅先である人が臼で飯を炊く夢を見る。夢の意味を占った結果、「臼で飯を炊くのは釜を無くしたからで、釜(ふ)と同じ読みの婦(ふ)、つまり妻を失うことを意味する」と解釈されたんだ。そして、その人が家に戻ると、実際に妻が亡くなっていたという内容なんだ。
この故事に基づき、「炊臼の夢」という言葉は、何か悲しい出来事や不幸な予兆を暗示するたとえとして使われるようになったんだ。特に、妻との死別や別離を象徴する言葉として用いられることが多いんだね。
「炊臼の夢」という言葉は、夢や予兆が現実の出来事と関連しているという考えを反映しており、古代からの人々の不思議な経験や信仰を表している言葉なんだ。
「炊臼の夢」の使い方
「炊臼の夢」の例文
- 胸騒ぎがしたが虫の知らせだったか。家に電話すると、炊臼の夢だった。
- 炊臼の夢を聞いたのは宇宙船の中だったので、すぐに地球に戻るということはできなかった。
- 彼は炊臼の夢の後、めっきり老け込んでしまった。後を追うように亡くならなければいいけど。
- 余命宣告を受けていたので覚悟はしていたが、炊臼の夢は思いの外つらかった。
- 仲の良い夫婦ではなかったが、それなりに情があったようで炊臼の夢に際して父は男泣きに泣いた。
炊臼(すいきゅう)は米を搗く道具で、このことわざは、妻との別れや死別を象徴する言葉として伝えられているんだね。