「牛に対して琴を弾ず」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
牛に対して琴を弾ず
【読み方】
うしにたいしてことをだんず
【意味】
高尚なことをいっても、志の低い者には理解されない。何の効果もなく無駄なこと。
これは、牛に琴を弾いても、その音楽の美しさを理解することができないように、ある人が高尚な思考やアイデアを理解できない、または理解する意志がない状況を描いてるんやな。
【語源・由来】
魯の公明儀が牛の前で高尚な趣の琴を弾じたが、牛は知らぬ顔で草を食べていた。次に蚊や虻の音や子牛の鳴き声のような音を弾くと、牛は耳をそばだて、尾を振って歩き出したという故事から。
【類義語】
・犬に小判
・犬に念仏猫に経
・犬に論語
・兎に祭文
・牛に経文
・牛に麝香
・牛に説法馬に銭
・馬に経文
・馬の耳に風
・馬の耳に念仏
・馬の目に銭
・蛙の面に水
・猫に石仏
・猫に胡桃をあずける
・猫に小判
・馬耳東風
・豚に真珠
・豚に念仏猫に経
「牛に対して琴を弾ず」の解説
「牛に対して琴を弾ず」っていうことわざはね、中国の古い話が元になっていて、そこでは、ある人が牛の前で琴(こんな名曲だって)を弾いたけど、牛はただ草を食べ続けて、全く理解していなかったんだ。
これを使って、どんなに高尚な話や理論を説明しても、それを理解する能力や興味がない人には全く通じない、っていうことを表しているんだよ。
たとえばね、サッカーが全然わからない友達に、ワールドカップの戦略や選手の技術について説明しても、友達は「それが何か」を全く理解できないでしょ?それがまさに「牛に対して琴を弾ず」って状況だよ。つまり、相手が理解できるレベルや興味に合わせて話さないと、どんなに素晴らしい話でも通じないってことを教えてくれているんだね。
「牛に対して琴を弾ず」の使い方
「牛に対して琴を弾ず」の例文
- 行き当たりばったりな性格の彼に、旅の備えについてアドバイスをしたところで牛に対して琴を弾ずだ。
- 牛に対して琴を弾ずように、意味のない説教を生徒達にしていても、自分が疲れるだけで何の意味もない。
- 今頭に血が上っている彼女に何を言ったところで、牛に対して琴を弾ずようである。
- どうせ牛に対して琴を弾ずだから、最初から彼らには何も言わないようにしているんだ。
- 牛に対して琴を弾ずと言わせないように、しっかりと彼の話を聞かなければ。