【ことわざ】
牛に経文
【読み方】
うしにきょうもん
【意味】
いくら言い聞かせてみても、なんの意味もなく、効果もない事。
我の強い人間に、善意から忠告しても聞く耳を持たないという事。
【語源・由来】
「経文」はお経のことを指し、牛にお経を聞かせてみても、牛は当然の事ながらありがたいと思わず、何の効果もない事から。
【類義語】
・犬に小判
・犬に念仏猫に経
・犬に論語
・兎に祭文
・牛に麝香
・牛に説法馬に銭
・牛に対して琴を弾ず
・馬に経文
・馬の耳に風
・馬の耳に念仏
・馬の目に銭
・蛙の面に水
・猫に石仏
・猫に胡桃をあずける
・猫に小判
・馬耳東風
・豚に真珠
・豚に念仏猫に経
【英語訳】
・To talk to the wind.
このことわざは主に「物」を与えているのではなく、「言葉」を与えている場合に使われています。また、なぜ「牛」を対象とされているかといえば、「古くから家畜として人々の生活に深く関わっている動物である」という事や、「大きな体でずっしりしており、何事にも動じない様な風貌がある」という事が考えられます。
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「牛に経文」の使い方

よし、僕は決めたぞ。今年の夏は筋トレをして、日焼けをするんだ。

いきなりどうしたの?あまり君にその風貌は似合わない様な気がするけど。

僕が恋している女の子が、筋肉質で色黒な歌手のファンらしいんだ。僕も目指すぞ。

君がそうなったところで、彼女が振り向くとは到底思えないけど。今の意味には何を言っても牛に経文ね。
「牛に経文」の例文
- 復讐に燃えている彼に今、何を言っても牛に経文であるから意味がない。
- プロ野球ファンにとっては嬉しい現役選手のインタビューだが、彼女には牛に経文のようだ。
- 彼に説教をしたところで牛に経文だと、先生は既に何かをいうのを、はなから諦めてしまっている。
- どうしてこの様な指示をしているのか、その意図を分かってもらえなければ牛に経文と同じである。