「間髪を入れず」の意味(出典・故事)
【慣用句】
間髪を入れず
【読み方】
かんはつをいれず
【意味】
事が差し迫っている状況、また、間をおかずに直ちにするたとえ。
髪の毛1本の間って、めっちゃ短いもんね。それくらいのスピードで物事が進むことを言うんやね。サクサクと動く感じやな!
【出典】
『説苑』正諌
【故事】
髪の毛一本入れる余地もないことから。前漢の時、呉王・劉濞(りゅうひ)が漢に恨みを持ち謀反を起こそうとした。すると、郎中の枚乗(ばいじょう)がそれを諌めてこう言った。「王の行為は、糸に千鈞もの重りをつけ、際限なく高いところから計り知れないほどに深い淵に吊り下げるようなものです。一旦糸が切れてしまうと二度と出られないでしょう。出ようにも、【その隙間は髪の毛一本も入らないほどです】」(『説苑』正諌より)
「間髪を入れず」の解説
「間髪を入れず」っていう言葉は、とても短い時間、つまり一瞬も待たずに何かをすることを表しているんだよ。
この言葉の由来は「説苑」という古い書物から来ていて、直訳すると「髪の毛1本分の間も入れず」という意味になるんだ。髪の毛ってとても細いでしょ?それを考えると、どれだけ短い時間か想像できるよね。
例えば、先生が質問をした後、間髪を入れずに手を挙げる生徒がいたとしたら、その生徒は質問を聞くなりすぐに答えを知っていたということになるよ。
簡単に言うと、「間髪を入れず」とは「ほんの一瞬も待たずに」ということを意味しているんだよ。
「間髪を入れず」の使い方
「間髪を入れず」の例文
- 神様に願い事は何だねと聞かれ、間髪を入れずにお金持ちになりたいと答えた。
- 我が家の夕食では、間髪を入れずに言葉が入ってくる、会話の多い家族である。
- 夕食の時間、母に「おかわりする人?」と聞かれたので、間髪を入れずに手をあげた。
- 彼の間髪を入れずの再就職から察するに、打診はかなり前からあったのだろう。
- 彼女の答え方を僕は、好ましく思うのだが、それは、間髪を入れず返答があるからだ。
- 大阪育ちの彼は、誰かが面白いことを言うと間髪を入れずツッコミを入れる。
「間髪を入れず」の文学作品などの用例
小説の妙訣は、印象の正確を期するところにあるというお言葉は、間髪をいれず、立派でございましたが、私の再度の訴えもそこから出発していた筈であります。(太宰治の風の便りより)