「熱けれども悪木の陰に憩わず」の意味(語源由来)
【ことわざ】
熱けれども悪木の陰に憩わず
【読み方】
あつけれどもあくぼくのかげにいこわず
【意味】
いくら暑くても悪い木の下では休まない意から、苦境に陥っても悪いことはしない。また、高い志を持つ者は、悪人に近づかないということ。
たとえ日差しが熱くても、そっちの木の陰が涼しくても、その木が悪い木やったら、そこで休んではあかんってことやな。こら、人生の生き方を教えてくれる大切な言葉やな。
【語源・由来】
「陸機–詩」「猛虎行」の「渇すれども盗泉の水を飲まず、熱けれども悪木の陰に息わず」から。
「熱けれども悪木の陰に憩わず」の解説
「熱けれども悪木の陰に憩わず」っていうことわざはね、自分の原則や信念を守るために、どんなにつらくても、一時的な楽を求めてはいけない、という意味があるんだよ。
ちょっと難しい話になるけど、このことわざの出所は昔の中国の有名な賢者、孔子の話からきているんだ。孔子が旅をしていて、すごく喉が乾いてきたんだけど、目の前にあった泉の名前が「盗泉」だったのさ。盗人という意味だよね。その名前が嫌で、「名前だけでも自分を汚す」と言って、その水を飲まなかったんだって。
これが詩になって伝えられてきて、それが「熱けれども悪木の陰に憩わず」っていうことわざになったんだよ。だから、このことわざは、喉が渇いても、名前が悪い泉の水は飲まない、つまり、どんなに困難な状況でも、自分の信念や原則を曲げない、という意味を持っているんだ。
例えば、テスト前になると友達から「一緒にゲームをしよう」と誘われた時、その誘いを断って勉強に集中することが「熱けれども悪木の陰に憩わず」に当てはまるんだよ。つまり、楽しみたい気持ちを抑えて、大切なこと、つまり勉強に集中するということだね。
「熱けれども悪木の陰に憩わず」の使い方
「熱けれども悪木の陰に憩わず」の例文
- 不景気で仕事を失っても、熱けれども悪木の陰に憩わずでありたい。
- 高額闇バイトをよく見かけるけれども、熱けれども悪木の陰に憩わずだ。
- 素人を集めた強盗グループが各地で罪を犯している。熱けれども悪木の陰に憩わずと気付いてほしい。
- 熱けれども悪木の陰に憩わずと言いたいが、誰かが助けてくれるわけじゃないし、国は自分で何とかしろというし、悪に手を染めたくなる。
- 悪人ほど口が達者で流されそうになるが、熱けれども悪木の陰に憩わずと自分を戒める。