「一悪を以て其の善を忘れず」の意味
【ことわざ】
一悪を以て其の善を忘れず
「忘れず」は、「捨てず」ともいう。
「一悪を以て衆善を忘れず」ともいう。
【読み方】いちあくをもってそのぜんをわすれず
【意味】
少しの欠点や悪行を問題にして、その人の長所や善行を忘れてはいけない。
人の上に立つ者の人材活用の心得をいったもの。
そうかいな。つまり、「一つの失敗を見て、その人の良いところを忘れちゃあかん」ってことやな。
人間だもん、たまには失敗することもあるわけや。そんときに、その人の全てを否定しちゃうんじゃなくて、その人の良さもちゃんと覚えておく必要があるんやな。特に、人の上に立つ者は、人の失敗を許し、長所を活かすことが大切やな。
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「一悪を以て其の善を忘れず」の解説
カンタン!解説
「一悪を以て其の善を忘れず」っていうことわざは、ちょっとした欠点や間違いにとらわれずに、その人の良い点や素晴らしい行動を忘れないで欲しいっていう意味なんだよ。
例えばね、友達が一つ間違いをしたとしても、それまでその友達がいくつものいいことをしてきたことを思い出して、その一つの間違いだけで友達を判断しないっていうことを教えてくれるんだよ。
特に、人をまとめたり、人の力を引き出したりする立場の人にとっては、人の一つや二つの欠点に目を奪われず、その人の全体を見て評価することが大切なんだね。だから、このことわざは、他人の良い部分を忘れずに、ちょっとした欠点を大きく問題にしないようにするっていう大切な教えを伝えているんだよ。
「一悪を以て其の善を忘れず」の使い方
レ・ミゼラブルを読んだんだ。
どうだった?
一悪を以て其の善を忘れずだよってジャン・パルジャンの罪を問い続ける人たちに言いたかった。
誰よりも善行を積んだのに過去の過ちのせいでそれを認められなかったもんね。
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「一悪を以て其の善を忘れず」の例文
- 罪を犯した者の再犯率が高いのは、一悪を以てその善を忘れる世間の姿勢が悪いのかもしれない。一悪を以て其の善を忘れずと考えれば更生しやすくなる可能性はある。
- 一悪を以て其の善を忘れず部下のことを広く温かい目で見ることができる上司こそ理想だ。
- 発達障害だからこの社員には任せられないと切り捨てるのではなく、一悪を以て其の善を忘れずの考えで、障害があるからこそその人にしかできないことを見つけ出すのも上司の仕事だ。
- 不正を責めることは簡単だ。しかし一悪を以て其の善を忘れず、良い所を認め広い心で受け止めることができてこそ真の上司と言える。
- 誰しも完ぺきではないので悪いことをしたり欠点があったりする。上司は一悪を以て其の善を忘れずで、その社員の良いところ探しをしてあげるべきだ。
これは、リーダーや上司として他人を評価し、適切に活用するための大切な教訓ともいえるんだ。