【うかうか三十きょろきょろ四十】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

うかうか三十きょろきょろ四十

【ことわざ】
うかうか三十きょろきょろ四十

【読み方】
うかうかさんじゅうきょろきょろしじゅう

【意味】
三十代をむなしく過ごし、四十代になってあわてること。歳月が過ぎやすく、人生が無為に過ぎてしまうことのたとえ。

ことわざ博士
「うかうか三十きょろきょろ四十」は、しっかりした目標を持たずに時を過ごすことへの戒めを表すよ。
助手ねこ
若いころから努力や準備を怠ると、後になってあわてるという場面で用いるニャン。

【英語】
・Time flies(時は早く過ぎる)
・Time and tide wait for no man(時は人を待たない)

【類義語】
・光陰矢の如し(こういんやのごとし)
・少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)

【対義語】
・三十にして立つ(さんじゅうにしてたつ)
・四十にして惑わず(しじゅうにしてまどわず)

「うかうか三十きょろきょろ四十」の語源・由来

ことわざを深掘り

このことわざは、「うかうか」と「きょろきょろ」という二つの副詞に、「三十」「四十」という年齢の節目を組み合わせた言い方です。三十代をぼんやり過ごし、四十代になってからあわてる姿を、音の調子よく短く言い表しています。

「うかうか」は、心や物事の状態が安定しないさまを表す言葉です。古い用例では、『十問最秘抄』(1383年)に「うかうかとして」とあり、気持ちが浮き立つさまを表しています。

また、『椿葉記』(1434年)には「世の中はうかうかとして年もくれぬ」とあります。ここでは、世の中が落ち着かず、あわただしく時が過ぎていくさまを表しています。

さらに、虎寛本狂言「呂蓮」(室町末期から近世初期)には、「只うかうかと暮す」という形が出てきます。この用例では、しっかりした考えや計画を持たず、いい加減に暮らすという意味がはっきりしています。

この「しっかりした考えがなく、ぼんやり過ごす」という意味は、ことわざの前半「うかうか三十」によく合います。三十代をただ流されるように過ごす姿を、「うかうか」という一語で簡潔に表しています。

一方の「きょろきょろ」は、うろたえなどして落ち着かないさま、また、あたりを落ち着かずに見回すさまを表します。『満散利久佐』(1656年)には「きょろきょろとするけしき」とあり、不安げで落ち着かない様子を示しています。

この「きょろきょろ」という言葉は、四十代になってから何をすればよいか分からず、あわてて周囲を見回す姿をよく表します。ことわざの後半「きょろきょろ四十」は、年を重ねてから迷い出す様子を、目の動きにたとえて印象的に示しています。

「三十」と「四十」という年齢にも、古くから人生の節目としての意味が重ねられてきました。中国古典『論語(ろんご)』「為政」には、「三十而立,四十而不惑」とあり、三十で自立し、四十で迷わない境地に至るという孔子の言葉が出てきます。

うかうか三十きょろきょろ四十は、この理想的な年齢観とは反対に、三十代で自分を立てられず、四十代でなお迷ってしまう姿を描きます。そのため、単に年齢をからかう言葉ではなく、時間を大切にし、早いうちから目的を持って生きることを促す戒めになっています。

表記としては、「うかうか三十、きょろきょろ四十」のように読点を入れる形もあります。読点を入れても入れなくても、前半と後半が対になり、ぼんやり過ごす三十代と、あわてる四十代を並べる構造は同じです。

現在の意味では、実際に三十代・四十代だけに限らず、時間を無駄にして後からあわてること全般に広げて使うことがあります。若いうちは時間があると思っていても、年月は思いのほか早く過ぎるという、人生への注意をこめたことわざです。

「うかうか三十きょろきょろ四十」の使い方

健太
もうすぐ夏休みが終わるのに、ぼく、自由研究のテーマも決まらないまま毎日動画ばかり見て過ごしちゃったよ。
ともこ
あら、計画を立てずにだらだら過ごしていると、あっという間に新学期になっちゃうわよ!
健太
本当にその通りだね、このままだとうかうか三十きょろきょろ四十みたいに、ぼくの人生も気づいたら終わっていそうで怖いな……。
ともこ
それは大げさだけど、今からでも遅くないから、一緒に図鑑を読んでおもしろそうなテーマを探してみようよ!

「うかうか三十きょろきょろ四十」の例文

例文
  • 若いころに学ぶ機会を先延ばしにしてきた兄は、転職を考える年齢になって、うかうか三十きょろきょろ四十を実感した。
  • 店を継ぐ準備を怠っていた息子は、父が急に引退すると聞き、うかうか三十きょろきょろ四十の状態になった。
  • 資格の勉強を始めると言いながら何年も過ごした結果、うかうか三十きょろきょろ四十という言葉が身にしみた。
  • 夢だけを語って具体的な努力をしなければ、うかうか三十きょろきょろ四十になりかねない。
  • 同窓会で友人たちの仕事ぶりを知り、何も積み上げてこなかった自分に、うかうか三十きょろきょろ四十を思い知らされた。
  • 部活動でも勉強でも、今日できることを後回しにし続ける態度は、うかうか三十きょろきょろ四十につながる。

主な参考文献
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2006年。
・円満字二郎編『故事成語を知る辞典』小学館、2018年。
・『論語』。
・Cambridge University Press『Cambridge Advanced Learner’s Dictionary Fourth Edition』Cambridge University Press、2013年。




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