「上げ膳据え膳」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
上げ膳据え膳
【読み方】
あげぜんすえぜん
【意味】
全て人にやってもらい、自分ではなにもしないことのたとえ。
また、非常に優遇すること。
でも、これは良いことやないね。自分のことは自分でやる、自立することが大切やね。手伝いをせずに他人に頼りきるのは、自分自身の成長を妨げるばかりか、他人にも迷惑をかけるからやな。
【語源・由来】
食膳(しょくぜん、料理を乗せる膳のこと)を、食べる前に運んでもらい(据え膳)、食べ終わったあとには取り下げる(上げ膳)ことから、自分ではなにもせずにごちそうを食べることが由来。
【英語訳】
Oneself dose nothing,and it is to have an all person do it.
「上げ膳据え膳」の解説
「上げ膳据え膳」っていう表現は、全て人にやらせて、自分は何もしないみたいな態度を示す人を指す言葉なんだよ。また、特別によく扱われることを表すときにも使うよ。
この言葉の由来は、ご飯の前に食べ物を運んでもらって、食べ終わったらそれを下げてもらうという、自分で何もしなくてもご馳走を食べることから来ているんだ。
例えばね、友達がおうちに遊びに来たときに、自分は何もせずに、お母さんに全部やらせてしまうとか、学校の掃除の時間になっても、自分は何もせずに、友達に全部やらせてしまうとか、そういうときにこの「上げ膳据え膳」って表現を使うんだ。
だから、この言葉は、自分で何もせずに人に頼るだけの人を批判したり、からかったりするときに使われることが多いよ。人に何もせずに頼るのではなく、自分でも何かをするようにしようね。
「上げ膳据え膳」の使い方
「上げ膳据え膳」の例文
- うちの嫁は泊まりにきても上げ膳据え膳で、手伝いもしないと隣の奥さんが話していた。
- 父はいつも上げ膳据え膳で、全てのことを母に任せっきりにしている。
- 私の姉は上げ膳据え膳が当たり前の生活をしているので、いつまで経っても家事ができるようにならない。
- たまに旅行すると、上げ膳据え膳でとても楽ができると母が喜んでいた。
- 彼はいつも上げ膳据え膳で暮らしていたから、一人暮らしを始めた頃はとても苦労したことだろう。
「上げ膳据え膳」の文学作品などの用例
「それに銀三さんのことだから、御飯ごしらえから子供の守りまで、ひとりで立ちまわってさ、割烹着なんかきて市場へ買い出しに行ったりしてさ。お内儀さんは上げ膳据え膳のおかいこぐるみで、年児ばかり生んで・・・・・」(矢田津世子の痀女抄録より)
まとめ
家族のために毎日ご飯を用意することは、とても大変な仕事ではないでしょうか。
毎日家族や身近な人に、上げ膳据え膳をしてもらえることを当たり前のこととは思わずに、手伝ったり自分で行ったりすることも必要ではないでしょうか。
しかし、旅行など特別な場合には上げ膳据え膳で、心置きなく楽しむことも良いですね。
また、非常に特別に扱われることも意味しているよ。この言葉は、手伝いをしないで他人に任せてしまう人に対して使われることもあるんだ。