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【相手見てからの喧嘩声】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

相手見てからの喧嘩声

【ことわざ】
相手見てからの喧嘩声

【読み方】
あいてみてからのけんかごえ

【意味】
相手が自分より弱そうだと分かってから、急に威圧するような声や態度で喧嘩を売ること。からいばりの行為。

ことわざ博士
相手見てからの喧嘩声は、強い相手には出ないのに、弱そうな相手には急に強く出る態度を表すんだよ。
助手ねこ
口論、けんか、いじめに近い振る舞いなどで、相手の弱さを見て威張り出す場面に用いるニャン。

【英語】
・to bluster.(大声で威張ったり、威嚇めいた態度をとったりする)
・bullying(自分より小さい、または力の弱い相手を脅したり傷つけたりする行為)

【類義語】
・空威張り(からいばり)
・虚勢を張る(きょせいをはる)
・弱い者いじめ(よわいものいじめ)
・高姿勢(こうしせい)

【対義語】
・弱きを助け強きを挫く(よわきをたすけつよきをくじく)

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「相手見てからの喧嘩声」の語源・由来

ことわざを深掘り

「相手見てからの喧嘩声」は、争いの相手を見て、自分より弱そうだと分かってから急に威圧的な声を出す様子を表すことわざです。強い者に向かって堂々と立つのではなく、弱そうな者を選んで大きく出るところに、この言葉の批判の意味があります。

このことわざの前半にある「相手」は、物事をともにする一方の人、または働きかけの対象を指す言葉です。また、勝負や争いで向かい合う人、競争者という意味でも使われます。

「相手」の古い用例には、『古今著聞集(ここんちょもんじゅう)』(1254年・鎌倉時代、橘成季編)に出てくる「合手」があります。ここでは競馬の場面で、勝負で向かい合う相手を指しており、争いや競争の相手という意味が早くから用いられていたことが分かります。

また、『米沢本沙石集』(1283年・鎌倉時代)には「御相手」の形が出てきます。ここでは、人と関わりをもつ相手という意味で使われ、現在の「相手」という言葉につながる広い用法が表れています。

後半の「喧嘩」は、もとは「さわがしいこと」「やかましいこと」を表す言葉でした。『菅家後集(かんけこうしゅう)』(903年ごろ・平安時代、菅原道真著)や『将門記(しょうもんき)』(940年ごろ成立か・平安時代)には、騒がしさを表す意味での「喧嘩」「諠譁」が出てきます。

その後、「喧嘩」は、言い争ったり、腕力を用いて争ったりする意味でも使われるようになりました。『類聚三代格(るいじゅうさんだいきゃく)』の大同2年(807年)の記事には、互いに言い分を争う文脈で「諠譁」が出てきます。

『太平記』(14世紀後半成立、南北朝時代)にも、「喧嘩」が不意に起こる争いの意味で出てきます。このように、「喧嘩」は、騒がしさを表す言葉から、言い争いや力ずくの争いを表す言葉へと意味を広げてきました。

「相手見てからの喧嘩声」は、この「相手」と「喧嘩」を結びつけ、さらに「見てから」という条件を加えた言い方です。相手を見きわめてから声を荒げるため、ただ気が強いのではなく、相手によって態度を変える卑小さを表します。

このことわざの意味は、「空威張り」と深く関係します。「空威張り」は、実力がないのにえらそうにしたり、強そうに見せたりすることで、見せかけの強さを表します。

「虚勢を張る」も近い考えをもつ言い方です。これは、外見だけ力があるふりをし、自分の弱い所を隠すために強がった様子でふるまうことを表します。

ただし、「相手見てからの喧嘩声」は、単に強がるだけではありません。自分より弱そうな相手を選び、その相手にだけ威圧的になるという点で、「弱い者いじめ」に近い非難の意味を含んでいます。

「喧嘩声」という表現には、声の大きさだけでなく、相手をおどすような態度が含まれます。つまり、実際に手を出す前から、声や態度で相手を押さえつけようとする様子を短く言い表しています。

このことわざは、勇気をほめる言葉ではありません。むしろ、弱そうな相手を見てから急に強く出る態度を戒め、そうしたからいばりを見抜くための言葉です。

現在でも、学校、職場、家庭、地域の人間関係などで使えます。立場の弱い人にだけ強く出る人、反論しにくい相手にだけ高圧的になる人を批判するときに、このことわざはよく当てはまります。

「相手見てからの喧嘩声」の使い方

健太
昨日は上級生の前で静かだったのに、今日の昼休みは一年生にだけ大声で文句を言っていたよ。
ともこ
それはよくないね。相手が言い返しにくいと思って強く出ているのかな?
健太
うん。ああいうのは、相手見てからの喧嘩声って言うんだよね!
ともこ
先生にも伝えて、みんなが安心して遊べるようにしよう。
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「相手見てからの喧嘩声」の例文

例文
  • 上級生には何も言わないのに、下級生にだけ怒鳴るのは、相手見てからの喧嘩声というものだ。
  • 客の前では黙っていた彼が、新人社員にだけ高圧的になったため、相手見てからの喧嘩声だと周囲に思われた。
  • 力の強い相手には引き下がり、弱そうな相手にだけ大声を出す態度は、相手見てからの喧嘩声にほかならない。
  • 班長に注意された時は黙っていたのに、小さな子には威張るとは、まさに相手見てからの喧嘩声だ。
  • 相手見てからの喧嘩声のような態度では、たとえ口で勝っても信頼は得られない。
  • 弟にだけ乱暴な言い方をする兄を見て、父は相手見てからの喧嘩声はやめなさいと注意した。

主な参考文献
・松村明監修、小学館大辞泉編集部編『大辞泉 第二版』小学館、2012年。
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・Cambridge University Press『Cambridge Advanced Learner’s Dictionary & Thesaurus』Cambridge University Press.
・Merriam-Webster, Incorporated『Merriam-Webster.com Dictionary』.





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