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【秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる

【ことわざ】
秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる

【読み方】
あきのいりひととしよりは、だんだんおちめがはやくなる

【意味】
秋の日暮れが早まるように、年を重ねた人は衰えの進み方も早くなるというたとえ。

ことわざ博士
「秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる」は、秋の夕日と人の老いを重ねたことわざだよ。
助手ねこ
長く元気だった人にも、体力や回復力の衰えが急にはっきりしてきた場面で用いるニャン。

【英語】
・Age takes its toll.(年齢による衰えが身にこたえる)

【類義語】
・年には勝てぬ(としにはかてぬ)

【対義語】
・老いてますます盛んなり(おいてますますさかんなり)

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「秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる」の語源・由来

ことわざを深掘り

このことわざのもとにあるのは、秋が深まるにつれて、夕暮れが早くなったと日々感じる暮らしの経験です。「入り日」は、夕方に西の方へ沈もうとする太陽、すなわち夕日を指します。

「入り日」は、たいへん古くから使われてきた言葉です。『万葉集』(8世紀後半成立、奈良時代)巻一・十五には「伊理比」の形があり、『源氏物語』(1001〜1014年ごろ成立、平安時代中期、紫式部著)「花宴」にも「入日」が出てきます。

もう一つの要となる「落ち目」は、境遇や勢いが衰えかかること、下り坂に向かうことを意味します。『申楽談儀(さるがくだんぎ)』(1430年・室町時代)には「をち目」の形が使われており、衰えを表す言葉として、中世には用いられていました。

秋の夕暮れを急に落ちるものにたとえる発想は、「秋の日は釣瓶落とし」にも表れています。「釣瓶落(つるべおとし)」は、『平家物語』(13世紀前半成立、鎌倉時代)では、井戸の釣瓶を下ろすように急に落ちることを表し、河竹黙阿弥作『勧善懲悪覗機関(かんぜんちょうあくのぞきからくり)』(1862年初演・江戸時代末期)では、「秋の日の釣瓶落し」として、間もなく日が暮れることを告げるせりふに用いられています。

ただし、秋だけ太陽そのものが特別に速く沈むという意味ではありません。秋には日の入りの時刻が日ごとに早くなり、少し前まで明るかった時刻にも、すでに夕闇が近づいているため、人は日暮れをいっそう早く感じます。

この季節の変化を、人が年を重ねたときの衰えの進み方に移して言い表したものが、「秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる」です。1982年には、読点を置かない「秋の入り日と年寄りはだんだん落ち目が早くなる」という形が掲げられ、秋の日が急速に沈むように、年を重ねた人も急速に老いるという意味で用いられています。

「だんだん」は、秋が進むほど日の入りが早くなることと、年齢を重ねるほど衰えが目立ちやすくなることとを、同じ流れの中に置く言葉です。「入り日」が沈んでいく景色に、「落ち目」という人の衰えを表す言葉を重ねることで、老いの進み方を静かに、しかも印象深く伝えています。

このことわざには、若さを失うことを軽々しく笑う響きよりも、年月を重ねた人の変化を、秋の日暮れのように避けがたいものとして受け止める趣があります。用いるときには、以前できていたことが難しくなった人を思いやり、その変化の速さをしみじみと語る場面にかなう表現です。

「秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる」の使い方

ともこ
健太くんのおじいちゃん、春は公園まで歩いていたのに、今日は家の前で何度も休んでいたね。
健太
うん。最近は、少し歩いただけでも疲れが残るって言っていたよ……。
ともこ
秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなるというものなのかな。買い物の荷物は、わたしたちが持とうよ。
健太
そうしよう! おじいちゃんには、無理をせずに一緒に歩いてもらいたいな。
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「秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる」の例文

例文
  • 祖父は畑仕事を以前ほど長く続けられず、秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなると静かに語った。
  • 母は、退院後の父が疲れを取り戻すのに時間がかかる様子を見て、秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなるという言葉を思い出した。
  • 長年店を切り盛りしてきた主人は、秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなると言い、重い荷運びを若い店員に任せた。
  • 町内の清掃で休憩が増えた古老を気づかい、世話役は秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなるから無理をさせまいと考えた。
  • 久しぶりに会った恩師の歩みが以前より遅くなり、秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなるということわざが胸に浮かんだ。
  • 秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなるという言葉を口にした祖母は、家族の助けを借りながら好きな庭仕事を続けた。

主な参考文献
・尚学図書編『故事・俗信ことわざ大辞典』小学館、1982年。
・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005〜2006年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・円満字二郎編『故事成語を知る辞典』小学館、2018年。
・佐藤明達「秋の日はつるべ落とし(続き)」『天文教育』第19巻第3号、天文教育普及研究会、2007年。





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