【ことわざ】
大道廃れて仁義あり
【読み方】
だいどうすたれてじんぎあり
【意味】
世の中の秩序が乱れてたことによって、本来ならば説く必要のない「仁(じん)」や「義(ぎ)」について説く必要が生まれたということ。
【語源・由来】
「大道(だいどう)」とは、人が行うべき正しい道という意味。
昔は大道が行われていたから仁義など必要でなかった。
しかし後世には、その大道が廃れてしまったから、仁や義などの根本の道徳が必要とされるようになった。
という、儒教の仁義説を非難した老子の言葉が由来となっている。
「老子(ろうし)」には、この後に
「智慧出でて大偽有り。六親和せずして孝子有り。国家昏乱して忠臣有り」
人が知恵を持つようになってから、偽りの社会ができた。兄弟、子孫、妻と不和になってから、孝行する子供が現れた。国が乱れてから、忠臣が現れた。
とあるとされる。
【英語訳】
Since people’s way was in disorder, humanity and justice have arisen.
「大道廃れて仁義あり」の使い方
おじいちゃんがいつも、仁義は大切だと話しているんだ。
そうね、道徳や礼儀は大切にしなければいけないわよね。
道徳について学ぶ必要があるのは、秩序が乱れてしまったからだと、本に書いてあったようだよ。
大道廃れて仁義ありということかしら。
「大道廃れて仁義あり」の例文
- 大道廃れて仁義ありというように、まずは道徳心について学ぶことはとても大切だと思う。
- すっかり秩序が乱れてしまっている今の世の中には、道徳心が必要だね。大道廃れて仁義ありだ。
- 彼は老子に影響を受けたようで、大道廃れて仁義ありと話していたよ。
まとめ
いつの時代にも、秩序が保たれることを望まれていたのではないでしょうか。
その為には、大道廃れて仁義ありというように、まずは道徳心について説くことが必要とされたのかもしれませんね。