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【大欲は無欲に似たり】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語・英語)

大欲は無欲に似たり

「大欲は無欲に似たり」の意味(語源由来・類義語・英語)

意味【ことわざ】
大欲は無欲に似たり

【読み方】
たいよくはむよくににたり

「大欲」は、「だいよく」とも読む。

【意味】
大きな欲を持っている者は、目先の小さな利益には関心を示さないので、まわりの人には無欲に見えるということ。また、欲の深い者は欲張りすぎてしまい、なんの利益も得られないので、結局は欲のない者に見えるということ。

ことわざ博士
「大欲は無欲に似たり」とは、二つの異なる視点から、極端な欲望が結果的に無欲に似た状態を生むという意味の言葉だよ。

一つ目は、非常に大きな目標や欲望を持つ人が、小さな利得には目もくれず、そのために一見すると無欲のように見えること。彼らは大きな目標に集中するため、小さな誘惑には動じないんだ。二つ目は、欲が深い人が結局は欲望のために失敗しやすく、その結果、何も得られない状態、つまり無欲と同じ結果に陥ることを指しているんだ。

助手ねこ
ほぉ、そういうことかいな。大きな夢を持ってる人は、ちっちゃなことには振り回されへんけど、あまりに欲が深すぎると結局は何も手に入れられへんこともあるんやね

。結果的には、無欲な人と同じようになっちゃうってわけか。欲しいものがあるけど、それにとらわれすぎんように気をつけんとな。

【語源・由来】
「大欲(たいよく)」とは、非常に欲が深いこと。また、欲が深い人のこと。

【類義語】
・虻蜂取らず(あぶはちとらず)
・大巧は拙なるが若し(たいこうはせつなるがごとし)
・二兎追う者は一兎も得ず(にとおうものはいっともえず)
・欲の熊鷹股裂くる(よくのくまたかまたさくる)
・大智は愚の如し(たいちはぐのごとし)

【英語】
All covet all lose.(すべてを欲しがれば、すべてを失うことになる)

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「大欲は無欲に似たり」の解説

カンタン!解説
解説

「大欲は無欲に似たり」という表現は、欲望に関する二つの異なる観点を示しているんだ。

  1. 大望を抱く者は、小さな利益などを顧みないから、一見無欲のように見える: この解釈では、大きな野望や目標を持つ人は、日常の小さな誘惑や利益には注意を払わないため、表面的には無欲であるかのように見えるということを示しているんだ。彼らはより大きな目的や高い目標に集中しており、その達成のためには小さな利益を犠牲にすることもいとわない。そのため、彼らの行動は一見して無欲であるかのように見えることがあるんだ。
  2. 欲の深い者は、欲のために目がくらんで損を招きやすく、結局無欲と同じ結果になる: この解釈では、極度に欲深い人々が最終的には、自分の欲望のために大きなリスクを冒すことになり、それがしばしば失敗や損害を招くことを示しているんだ。彼らは欲望の追求において失敗し、結果的に何も得られない状況に陥ることがあり、これは彼らが最初から何も欲しなかったかのような結果になる。つまり、過度の欲望が結局は何も得られない結果を招くという皮肉な状況を描いているんだ。

「大欲は無欲に似たり」という表現は、欲望や野望の持ち方とその結果に対する洞察を提供しているんだ。それは、欲望の大きさが人の行動や結果にどのような影響を与えるか、そして欲望をどのようにコントロールするかが、人生の結果に重要な影響を与えるというメッセージを伝えているんだね。

「大欲は無欲に似たり」の使い方

健太
そんなに小さなものには、あまり興味がないよ。
ともこ
あら、この当たりが出ると、小さいアメがもらえるのよ。
健太
そんなに小さなアメじゃなくて、ぼくはもっともっと、大きくて高価なものが欲しいんだよ。
ともこ
大欲は無欲に似たりだったのね。
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「大欲は無欲に似たり」の例文

例文
  1. 大欲は無欲に似たりというけれど、彼がそんな野心を抱いていたなんて少しも気づかなかったよ。
  2. 彼女は淡々と仕事を進めていたけれど、大きな利益を視野にいれていたなんて驚いた。大欲は無欲に似たりだ
  3. 旅行の計画を立てていても、父はどこでもいいと話していたけれど、まさか世界一周したいと思っているなんて、大欲は無欲に似たりということだったのか。
  4. 大欲は無欲に似たりというから、今は事業を拡大しないでおこう。
  5. 彼が投資をしていて、大きく利益を上げようとして失敗したらしい。大欲は無欲に似たりということか。

まとめ

大きな欲を持っている人ほど、小さな欲には目もくれないものなのですね。
しかし、欲に惑わされて損をして、結局は無欲と同じことのようになってしまっては、とても悲しいですね。

「大欲は無欲に似たり」の文学作品などの用例

欲の深き事、常軌じょうきを逸したるところあり。玩具おもちゃ屋の前に立ちて、あれもいや、これもいや、それでは何がいいのだと問われて、空のお月様を指差す子供と相通うところあり。大欲は無慾にさも似たり。(太宰治の花吹雪より)


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