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「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味(語源由来)
【ことわざ】
江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ
【読み方】
えどっこはよいごしのぜにはもたぬ
【意味】
江戸っ子は、金をためることをいさぎよしとはしないで、その日に得た金はその日のうちに使ってしまう。江戸っ子の気前のよさを自慢していう言葉。
得たお金はすぐに使ってしまう、という彼らのおおらかさや気前のよさを示す表現やな。でも、それはお金の管理には気をつけなアカンということも教えてくれるな。
江戸っ子は、金をためることをいさぎよしとはしないで、その日に得た金はその日のうちに使ってしまうことから。
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の解説
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」っていうことわざは、江戸っ子(昔の東京の人々)がお金をすぐに使ってしまい、貯めないという性格を表しているんだよ。これは江戸っ子の気前のよさや、お金を使うのが得意、つまりお金にくっつかない性格を誇るための言葉なんだ。
「宵越しの銭」っていうのは、一晩持ち越すお金のことを言うんだよ。だからこのことわざは、その日に稼いだお金はその日のうちに全部使ってしまうという江戸っ子の特性を表しているんだね。
でも、このことわざは、お金を使いすぎてしまって困っている江戸っ子が、実はお金がないのをごまかすために言っている、とも解釈できるんだよ。だから、「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」っていう言葉は、実際にはお金に困っているけど、そう見せないために使われることもあるんだよ。
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の使い方
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の例文
- わが社の会長は金払いがいいので有名です。「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」というのが、会長の口癖(くちぐせ)です。
- 江戸っ子は宵越しの銭は持たぬといいますが、「江戸者の生まれそこない金をため」なんて川柳もあります。やはりやせがまんしているのでしょう。
- この宴会に参加すると今月のお小遣いがなくなるが、江戸っ子は宵越しの銭は持たぬだ、人間関係なくして営業なし。
- 江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ、明日は知れぬ身、あとは野となれ山となれ。短い人生楽しみましょう。
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の文学作品などの用例
のちに、平凡社の大衆文学全集で、四千何百円かの印税がはいると、町の若い衆に、揃いのユカタを作り、土俵を新しく築き直して、盛大な素人角力大会を催し、一生一度の大収入を煙の如く費い果してしまった。「宵越しの銭を持たぬ」と威張る江戸ッ子は、幾人も知っているけれど、こんなに見事に実行して見せた人は、ほかに知らない。(野村胡堂の胡堂百話より)