【ことわざ】
越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く
【読み方】
えっちょうなんしにすくい、こばほくふうにいななく
【意味】
故郷は忘れがたいことのたとえ。
【語源・由来】
「文選(もんぜん)」にある詩の「行行重行行(いきいきかさねていきいく」が出典です。
長くなりますがご紹介しましょう。「行行重行行 與君生別離 相去萬餘裏 各在天一涯 道路阻且長 會面安可知 胡馬依北風 越鳥巣南枝 以下省略」
訳の一例は「あなたは先に先に行ってしまった、あなたと生きながら離れ離れになり、いまではそれぞれが遠く離れてしまいましたね。わたしたちを隔(へだ)てる道は険しくかつ遠い、お会いできるかどうか心もとないのが悲しい、胡馬は北風に乗って走り、越鳥は南国の枝に巣食う=(故郷は忘れがたい)というではありませんか。=(あなたは故郷を忘れてしまったのですか。)・・・(最後)食事をしっかりしてお体を大切にしてください。」遠い旅(戦争?)に出た夫を恋い慕う(こいしたう)妻のせつない心情(しんじょう)を詠(よ)んだ詩です。
訳の一例は「あなたは先に先に行ってしまった、あなたと生きながら離れ離れになり、いまではそれぞれが遠く離れてしまいましたね。わたしたちを隔(へだ)てる道は険しくかつ遠い、お会いできるかどうか心もとないのが悲しい、胡馬は北風に乗って走り、越鳥は南国の枝に巣食う=(故郷は忘れがたい)というではありませんか。=(あなたは故郷を忘れてしまったのですか。)・・・(最後)食事をしっかりしてお体を大切にしてください。」遠い旅(戦争?)に出た夫を恋い慕う(こいしたう)妻のせつない心情(しんじょう)を詠(よ)んだ詩です。
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「越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く」の使い方

今年もつばめが巣を作り始めたよ。

そうね、校舎の南側に巣を作るのはなぜでしょう。

わからない。

越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶くっていって故郷を思っているのよ。
「越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く」の例文
- そういえば長いこと実家に帰っていないな、越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く、両親に顔見せに帰るか。
- 越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く、生まれ育った地で仕事をしたいが、都会にしか仕事がないのが現実です。
- 交通機関が発達した現代において、故郷に関して越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶くというような感覚を持つ人がどれだけ多いのでしょうか。
- このシマウマも、越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く、動物園ではエサもあって危険は少ないけど、やっぱり故郷に帰りたいのだろうな。
まとめ
別離(べつり)の詩として有名です。なにか理由があって妻から離れていったのか、離れざるをえなかったのか。生活を守るため遠隔地の仕事に行ったのかもれません。「行」は行軍(こうぐん)を意味して兵隊として戦争のために遠くに行ってしまったのかもしれませんね。いずれにしても、最後の言葉に妻の切ない愛情が込められていて感動してしまいます。