【ことわざ】
鰯の頭も信心から
【読み方】
いわしのあたまもしんじんから
「いわしのかしらもしんじんから」とも読む。
【意味】
つまらないものでも信仰の対象となるとありがたく思われるようになるということ。
物事を頑固に信じ込んでいる人をからかう場合にも使われる。
【語源・由来】
江戸時代の節分は、豆まきをする他に、ヒイラギの小枝に焼いたイワシの頭をさして、門口に飾っておきました。魔除け・鬼除けのための習慣でしたが、それが由来となっています。
「いろはかるた」京都の中の「ゐ」です。
【類義語】
・鰯の頭にも理屈がつく
・鰯の頭も信仰から
・白紙も信心から
・白紙も信心次第
・竹箒も五百羅漢
・鼻糞も尊みがら
【英語訳】
・Anything viewed through the eyes of faith seems perfect.
・The head of a sardine can be great if you believe it.
・Believe well and have well.
・Faith will move the mountain.
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「鰯の頭も信心から」の使い方
いとこのお兄ちゃんがどう見てもガラクタにしか見えないおもちゃを大事にしているのよね。
価値があるの?
それが全然価値なんてないんだけど、いとこのお兄ちゃん曰く、そう遠くない将来必ず価値が出るって信じてるのよ。
あー、鰯の頭も信心からって言うしね。
「鰯の頭も信心から」の例文
- うちのサッカー部の部長はげんを担ぐのが好きで、シューズを履くときは右足から、PKの前には腰に手を当てるとか、なんだか良く分からないことをたくさんしている。でも鰯の頭も信心からと言うし、それで部長がゴールを決めることが多いのでみんな黙っている。
- 鰯の頭も信心からというが、合格祈願をするからと神社にお参りばかりしていて全然勉強しないのでは、受かるものも受からないと思う。
- 信じる心が大事というが、鰯の頭も信心からで、あまり意地になっていると大切なものが見えなくなってしまう。
「鰯の頭も信心から」の文学作品などの用例
東京化学会で私が(「オリザニン」は脚気に効くだろう)と述べたことを、当時医界の大立者だった某博士が伝え聞かれて「鈴木が脚気に糠が効くといったそうだが、馬鹿げた話だ、鰯の頭も信心からだ、糠で脚気が癒るなら、小便を飲んでも癒る・・・・・」と、或る新聞記者に話されたことがあった。(鈴木梅太郎のヴィタミン研究の回顧より)