【ことわざ】
汗馬の労
【読み方】
かんばのろう
【意味】
戦場での功績のこと。
または、他人のために東奔西走する苦労のこと。
【語源・由来】
「韓非子(かんぴし)」五蠧(ごと)より
「その近御の者、私門に積み、貨賂(かろ)を尽くして重人の謁(えつ)を用い、汗馬の労を退く」
君主の側近の者が、権門にへつらい、賄賂をもらい、重臣の私的な頼みを聞き入れるけれど、戦場を駆け回って功績のある者は退ける。
とあることに基づく。
または、「戦国策・楚」に、
「水を下って浮かばば、一日に行くこと三百余里、里数多しと雖も、汗馬の労を費やさず」
船便を使えば、一日に進む距離は三百里余りで、馬による運搬の苦労をしなくてすむ。
とあることから、物資を遠くへ運ぶ苦労のことも意味する場合がある。
【類義語】
・犬馬の労(けんばのろう)
【英語訳】
It is an excellent outstanding job.
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「汗馬の労」の使い方

あ、ともこちゃん、そっちはどう?

健太くん、大分話を聞いてもらえたわ。

サッカー部を存続するためには、なんとかがんばらないといけないね。

そうね。汗馬の労もいとわないわね。
「汗馬の労」の例文
- 長年勤めてきたこの会社を存続させるためには、汗馬の労もいとわないよ。
- 母の病を治すためなら、どこまでも行こうと思う。汗馬の労もいとわないつもりだ。
- 汗馬の労もいとわないというけれど、子供のためならどんな苦労も耐えられる。
- この会社を再建するのは、簡単なことではない。しかし、汗馬の労もいとわないと思っている。
- 汗馬の労を賞する。
まとめ
他人のためにあちこちへ駆けずり回るというと、とても簡単なことではないですね。
しかし、親や子供など家族のことや、深い恩を感じている人に対してならば、汗馬の労もいとわないと思うのではないでしょうか。