「邯鄲の歩み」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
邯鄲の歩み
かんたんのあゆみ
【意味】
無闇矢鱈に人の真似をすると、自分本来のものを忘れ両方とも身に付かない。
他の人がどうやってるかばっかり気にして、自分らしい方法を忘れたら、最終的に何もうまくいかへんってわけか。やっぱ、自分らしさ大事やね。
【出典】
「荘子」
【故事】
邯鄲の人は歩き方が上手なので燕の国の寿陵という青年が憧れて習いに行ったが邯鄲の人々の歩き方が身に付かず、その上自分本来の歩き方も忘れたという故事から。
「邯鄲の歩み」の解説
「邯鄲の歩み」っていう言葉、面白い話が元になってるんだよ。
昔昔、中国の戦国時代に、寿陵っていう町の青年が、趙という国の都、邯鄲ってところを訪れたんだ。そこで彼は、地元の人々がかっこいい歩き方をしているのを見て、すごく憧れたんだよ。「あの歩き方、かっこいい! 俺もあんな颯爽とした歩き方をマスターしたい!」って思ったんだ。
でも、問題は、彼がその歩き方をまねしようとしたら、全然うまくいかなかったこと。そして、トライするうちに、元々の自分の歩き方も忘れちゃったんだ。だから、結局彼は、どっちの歩き方もできなくなってしまって、這って帰らなきゃいけなかったっていうおもしろい(でもちょっとかわいそうな)話があるんだ。
この話から、「邯鄲の歩み」って言葉は、自分の本当の姿ややり方を忘れて、ただ他人のまねをするだけだと、結局、うまくいかなくなるっていう意味で使われるようになったんだよ。つまり、他人の良いところをまねるのもいいけど、自分の良さや特長を忘れちゃダメってことを教えてくれる言葉なんだね。
「邯鄲の歩み」の使い方
「邯鄲の歩み」の例文
- ゴッホの模写ばかりしていたので、邯鄲の歩みでオリジナリティを失い絵が下手になった。
- カラオケばかりしていたら、邯鄲の歩みのように自分らしいうたい方を忘れてしまった。
- 東大生の勉強法という本を読んでまねたが、邯鄲の歩みで成績は急降下した。
- 邯鄲の歩みというから人真似は諸刃の剣である。
- ファッション雑誌の真似をしていたが、邯鄲の歩みとなり個性が消えた。