「据え膳食わぬは男の恥」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
据え膳食わぬは男の恥
【読み方】
すえぜんくわぬはおとこのはじ
【意味】
目の前に出された料理に手をつけないのは男の恥ということ。転じて、女性の方から積極的に誘う情事に応じないのは男として恥ずかしいという意味。
どっちかが言い寄ってきたからって、必ずしも受け入れる必要はないし、お互いの感情や状況を考慮するのがええんやな。時代によって価値観は変わるもんやね。
【語源・由来】
「据え膳」とは、すぐ食べられるように支度が整えられた食膳のことから転じて女性から持ちかけられた情事のことをいう。
【類義語】
据え膳と河豚汁を食わぬは男の内ではない
【英語訳】
It is time to set in when the oven comes to the dough.
When petticoats woo, breeks may come speed
It’s a poor sort of man who runs away when a woman offers herself to him.
「据え膳食わぬは男の恥」の解説
「据え膳食わぬは男の恥」ということわざは、女性からの積極的なアプローチを受け入れないことを男性の恥とする考えを表しています。これを小学生にわかりやすく説明すると、次のようになります:
この言葉、「据え膳食わぬは男の恥」というのはね、もし女の子が自分から好きって言ってくるのに、それを受け入れないのは男の子として恥ずかしいことだっていう意味なんだ。
「据え膳」というのは、食事がもう用意されている状態のことを言っていて、それを食べないのはもったいないということを表しているんだ。このことわざでは、女の子が自分から好意を示しているのに、それを受け入れないことを男の子の恥としているんだよ。
でもね、本当は誰かを好きになるかどうかは、男の子も女の子も自分で決めることだから、この言葉は古い考え方なんだよ。今は、自分の気持ちを大切にして、お互いに尊重することが一番大切なんだね。
「据え膳食わぬは男の恥」の使い方
「据え膳食わぬは男の恥」の例文
- 性に対していい加減なひとは、生きることにもいい加減なひとにちがいないので据え膳食わぬは男の恥と考える人が嫌いだ。
- 据え膳食わぬは男の恥というが、彼は、据え膳は食べない主義らしい。
- 据え膳食わぬは男の恥というが、彼は据え膳にさえ手が出せない意気地なしだ。
- 据え膳食わぬは男の恥というが、据え膳なら何でも食いつくほど節操のない男ではないつもりだが、相手が彼女なら別だ。
- 彼は身持のかたい男だったので据え膳食わぬは男の恥とは思っていなかったが、酔っていたし、据え膳に尻ごみするほど臆病でもなかった。
「据え膳食わぬは男の恥」を深掘り
「据え膳食わぬは男の恥」ということわざは、男性にとって女性からの誘いやアプローチを断るのは恥だという意味を持っています。
しかし、これに対する考えや見方は人それぞれ異なるでしょう。実際には、単純に「据え膳」が提示されるだけでは、その魅力を感じないという人も存在します。これは、科学的な研究からも裏付けられています。
具体的には、人は何かを禁じられると、かえってそのことに対する関心や興味が増すという「カリギュラ効果」という現象があります。
ミネソタ大学のアロンソンとハーバード大学のカールスミスによる、幼稚園児を対象にした実験では、厳しくおもちゃで遊ばないよう指示された後、そのおもちゃへの関心が以前よりも高まっていたことが示されました。
また、大阪大学の実験でも、消毒のための装置にスイッチボタンを設置するだけで、多くの人が興味を示し使用したことが確認されています。このように、ある程度のハードルや不確実性が存在することで、人は興味や関心を持ちやすくなるのです。
このことから、女性からの誘いやアプローチを受けることは男性にとって喜ばしいことかもしれませんが、それだけで関心が湧くわけではありません。
また、単純に関心が湧かないだけでなく、それに対する興味や意志が存在しない場合も考えられます。
したがって、「据え膳食わぬは男の恥」ということわざの背後にある「恥」という感情や価値観も、科学的な観点から見れば、必ずしも一概には言えないことがわかります。
参考文献
このことわざ、科学的に立証されているんです | 堀田 秀吾
ただし、このような考え方は古い価値観に基づいており、現代では異性関係において互いの意志を尊重することが重要視されているんだね。