「飢えては食を択ばず」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
飢えては食を択ばず
うえてはしょくをえらばず
【意味】
生活困窮者は不平不満を言っていられないということ。
何でも良くて、とにかくお腹を満たしたいってことやろ?お腹がいっぱいやと好き嫌い言うけど、空いてるときはそんなこと言ってられへんってことやな。
【語源由来】
飢えている時は選り好みせずに食べる意から。
【類義語】
・飢えたるは者は食を為し易し
・すき腹にまずい物なし
「飢えては食を択ばず」の解説
「飢えては食を択ばず」っていうことわざはね、お腹がすごーく空いているときには、好き嫌いを言っている場合じゃなくて、何でも食べちゃうよ、っていう意味なんだよ。
たとえばね、お腹がペコペコで、ご飯の時間までまだ時間があるときに、いつもはあまり好きじゃないブロッコリーが冷蔵庫にあったとするよ。その時は、「ブロッコリー、あまり好きじゃないけど…」と言いつつも、お腹がすいているから、そのブロッコリーを食べちゃうかもしれないんだ。
だから、「飢えては食を択ばず」っていうことわざは、本当に必要なとき、つまりお腹がすごく空いているときには、食べ物を選んでいる場合じゃないよ、ということを教えてくれるんだ。でも、大事なのは、いつでもバランスのいい食事を心がけることだよ。好き嫌いも大切だけど、健康のためにはいろんなものを食べることも大切なんだよ。
「飢えては食を択ばず」の使い方
「飢えては食を択ばず」の例文
- 飢えては食を択ばずというが、飢えたら昆虫食を食べるようになるだろうか。
- グルメ番組が異常に多いのは豊かな証拠だ。飢えては食を択ばずというが正反対だ。
- 断食をした後はなんでもおいしくありがたく思う。飢えては食を択ばずというが、食べられることに感謝すべきだと思う。
- 好き嫌いは贅沢だ。飢えては食を択ばずで、貧しければ食べるほかない。
- 口にしたくないというならそれでもいい。飢えては食を択ばずというから食べたくなるまで食べなくていいよ。
「飢えては食を択ばず」の文学作品などの用例
ともかく一旦社会の落伍者となりまして、着るに衣なく、喰うに食なく、住むに家なく、さりとて働こうにも仕事がなく、またこれを世話すべき親類縁者や友人もないというような、行き詰まった境遇に落ちたとしますれば、彼らははたしてどうすればよいでありましょう。その多くはいわゆる「飢えたるものは食を撰ばず」で、恥も外聞も顧るに暇なく、まずもって活きるの道にのみ向かって突進するに相違ありません。(喜田貞吉の融和問題に関する歴史的考察より)