「薩摩守」の意味(語源由来)
【慣用句】
薩摩守
【読み方】
さつまのかみ
【意味】
ただ乗り。無賃乗車のこと。
ほうほう、それは面白いな。つまり、薩摩守の名前をもじって、乗り物にタダで乗る「ただ乗り」という意味になったわけやね。
しかも、ある狂言の話では、ある出家がこの言葉遊びを使ってうまいことを言おうとしたけど、大事な「忠度」って部分を忘れてしまって、結局うまくいかなかったって話やな。名前とかけた言葉遊びが面白いけど、ちゃんと意味を理解して使わないと失敗するってことを教えてくれるエピソードやね。
【語源・由来】
平家一門の薩摩守忠度の「忠度」に「ただ乗り」を掛け、「薩摩守」としゃれて言ったもの。「薩摩守をきめこむ」といった使い方をする。
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「薩摩守」の解説
カンタン!解説
「薩摩守」というのは、日本の言葉遊びの一例で、文化や歴史の中で生まれたユーモアを表しているんだ。
薩摩守忠度(ただのり)という言葉は、平忠度という平家の公達の名前と、乗り物に無賃で乗る「ただ乗り」を掛け合わせたものなんだよ。このように、歴史的な人物の名前や地名、役職などを現代の言葉遊びに取り入れることで、ユーモアを楽しむのは日本の伝統的な遊びの一つなんだ。
狂言での「神崎の渡し守」のエピソードも、この言葉遊びをベースにしたもの。出家が「薩摩守忠度」という句を使って無料で船に乗ろうとするが、「忠度」という肝心な部分を忘れてしまうというのは、言葉遊びを楽しむ狂言の世界観をよく表しているね。
このような言葉遊びは、日常の中で楽しみながら、歴史や文化の知識も深めることができるから、非常に魅力的な要素として多くの人々に愛されているんだよ。
「薩摩守」の使い方
健太くんは、正直者だから薩摩守をきめこんだことはないわよね?
そうだね。あっ。小さいころにあまりに電車が好きすぎて、勝手に改札を通って、電車に乗ったことはあるよ。
無事帰ってこれたの?そして、小学校入学前の幼児は電車代が無料だから薩摩守をきめこんでいないわ。
あっ、そうなのか。そうそう、小さいころの僕は、ちゃんと反対側のホームの電車に乗って帰ってきたんだよ。
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「薩摩守」の例文
- 私は車を持っていないので、よく、友人に乗せてもらうのだが、薩摩守をきめこんだと陰口をたたかれたくないので、お礼の品を渡している。
- あの駅は無人駅で駅員さんがいないので、入場券購入だけで、あとは薩摩守をきめこむことができるが、僕はやらない。
- 彼はお酒を飲み過ぎて、タクシーの運転手さんに暴言を吐いた挙句、薩摩守をきめこみ、自宅謹慎となった。
- 鉄道会社の人が、がんばって働く姿を見たら、薩摩守をきめこもうなんて思わない。
- 彼は切符を落としたと嘘をついて薩摩守をきめこもうとしたが、もう一度切符を購入してくださいと言われた。
しかし、面白いことに、「薩摩守忠度」という名前を「ただ乗り」という言葉にかけたものがあって、それは無賃で乗り物に乗ることを意味するんだよ。