「輪を掛ける」の意味とは?
【慣用句】
輪を掛ける
【読み方】
わをかける
【意味】
あるものよりも、いっそう程度が激しくなる。また、さらに大げさにする。
ちょうど、「もうすごいやん!」「でも、それに輪をかけてみようぜ!」みたいな感じやな。
「輪を掛ける」の語源由来・解説
【語源由来】
そのものに輪をかけて、一回り大きくする、という意味から。
「輪をかけて」っていう表現の由来には、実は二つの説があるんだよ。
一つ目の説は、弓道からきているんだ。弓道っていうのは、矢を射るためのスポーツなんだけど、そのときに大事なのが弦(つる)っていう部分で、これが弓の輪にちょうど良い状態で張られていることなんだよ。弦がちょうど良い状態になっていると、矢がもっと遠くに飛びやすくなるんだ。
だから、「輪をかけて」っていうのは、「矢をもっと強く飛ばす」っていう意味から来ているんだっていう話なんだよ。
そして、もう一つは、「樽(たる)を締める箍(たが)」から来ているという説なんだ。樽っていうのは、酒などを入れるための容器で、その樽をしっかりと固定するために箍っていう部分が大事なんだ。この箍が樽よりも大きい輪を作っていて、これが「もっと大きくする」っていう意味につながるんだっていう話なんだよ。
だけど、これらの二つの説のどちらが正しいかは、今のところはっきりとは分かっていないんだ。でも、どちらの話も「もっと強く」または「もっと大きく」っていう意味につながるから、「輪をかけて」っていう言葉はそのような意味で使われるんだよ。
「輪を掛ける」の使い方
「輪を掛ける」の例文
- 天候不順で、作物の育成状況がはなはだしく良くなかったのに、輪を掛けて季節外れの大型台風が直撃したものだから、農家は大慌てどころか泣くしかない。
- アメリカに留学した時にお世話になった父の友人は、世話好きと有名な父に輪を掛けて世話好きだった。
- 当時の私は、今に輪を掛けて男っぽかったし。 女の子と一緒に遊ぶより、男の子と一緒に遊ぶ方が多かったよ。
- はずれを引き当てたことはもちろんのこと、それを引いた時の表情が輪を掛けて滑稽だったらしい。
- 彼女はとてもきれいだが、彼女の母は輪を掛けてきれいだった。