「虫がいい」の意味とは?
【慣用句】
虫がいい
【読み方】
むしがいい
【意味】
自分に都合のよいことばかり考えること。
例えば、「あんた、いつも自分だけ早く帰るなや。他の人のことも考えてみ。虫がいいんじゃない!」ってな感じやな。まあ、身勝手はあんまりええこととは言えへんね。
「虫がいい」の語源由来・解説
【語源由来】
「虫」とは、人間の体の中にあって、その人の気持を決めると考えられていたもの。虫がやりたいことを、ほかのことは考えずにやってしまうことから。
「虫がいい」とは、古代中国の宗教である道教の考え方から来ているんだ。道教では、人間の中には「三尸(さんし)」という名前の三匹の虫がいると信じられ、それぞれ「上尸(じょうし)」、「中尸(ちゅうし)」、「下尸(げし)」と呼ばれていたんだ。
これらの「虫」は、人間が本能的に行動したり、感情を感じたりする原因とされていたんだ。「自分の気持ちに正直に行動する」ことを「良い」とする考えから、「自分だけがいい思いをして、他人を困らせる」ことを「虫がいい」と言うようになったんだよ。
たとえば、みんなでやるべき仕事を他人に押し付けて自分だけが楽をするとか、みんなが苦労している中で自分だけが得をするといった場面で使われるよ。
ただ、この「虫がいい」は、他人から見てよくない行動を指すことが多いんだよね。自分だけが楽をして、他人が苦労するなんて、フェアじゃないよね。だから、「虫がいい」って言われたら、それは自分の行動について考え直すいいきっかけになるかもしれないね。
「虫がいい」の使い方
「虫がいい」の例文
- 彼女が僕のことを覚えていると思う方が虫がいいのだ。
- 多少、虫がいいかもしれないが、彼をその方向に誘導していくしかない。
- あなたを頼って甘えさせてもらっているのに、虫がいいかもしれないけど、自分で考えたり悩んだりできなくなる気がするの。
- 虫がいい話だけど、あちらの契約は断って、わが社とだけ契約してくれないか。
- 健太くんは、この前、ぼくがゲームを貸してというと断ったくせに、僕に漫画をかしてと言うなんて、そんな虫のいい話はないよ。