【ことわざ】
上げ膳据え膳
「上げ膳に据え膳」ともいう。
【読み方】
あげぜんすえぜん
【意味】
全て人にやってもらい、自分ではなにもしないことのたとえ。
また、非常に優遇すること。
客のような顔をして、手伝いをしない人を批判したりからかったりするときにも使う。
【語源・由来】
食膳(しょくぜん、料理を乗せる膳のこと)を、食べる前に運んでもらい(据え膳)、食べ終わったあとには取り下げる(上げ膳)ことから、自分ではなにもせずにごちそうを食べることが由来。
【英語訳】
Oneself dose nothing,and it is to have an all person do it.
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「上げ膳据え膳」の使い方
健太くんは、夏休みはなにをしていたの?
僕は家族で温泉旅行へ行ってきたんだ。
それは良かったわね。楽しかった?
お母さんは、上げ膳据え膳でとっても楽しかったと喜んでいたよ。
「上げ膳据え膳」の例文
- うちの嫁は泊まりにきても上げ膳据え膳で、手伝いもしないと隣の奥さんが話していた。
- 父はいつも上げ膳据え膳で、全てのことを母に任せっきりにしている。
- 私の姉は上げ膳据え膳が当たり前の生活をしているので、いつまで経っても家事ができるようにならない。
- たまに旅行すると、上げ膳据え膳でとても楽ができると母が喜んでいた。
- 彼はいつも上げ膳据え膳で暮らしていたから、一人暮らしを始めた頃はとても苦労したことだろう。
なにもせずに、もてなしてもらうときにも使う。
「上げ膳据え膳」の文学作品などの用例
「それに銀三さんのことだから、御飯ごしらえから子供の守りまで、ひとりで立ちまわってさ、割烹着なんかきて市場へ買い出しに行ったりしてさ。お内儀さんは上げ膳据え膳のおかいこぐるみで、年児ばかり生んで・・・・・」(矢田津世子の痀女抄録より)
まとめ
家族のために毎日ご飯を用意することは、とても大変な仕事ではないでしょうか。
毎日家族や身近な人に、上げ膳据え膳をしてもらえることを当たり前のこととは思わずに、手伝ったり自分で行ったりすることも必要ではないでしょうか。
しかし、旅行など特別な場合には上げ膳据え膳で、心置きなく楽しむことも良いですね。