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【金が物を言う】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

金が物を言う

【ことわざ】
金が物を言う

【読み方】
かねがものをいう

【意味】
物事を進めたり解決したりするときに、金銭の力が大きく働くことのたとえ。言葉や道理よりも、金銭の力が強くものをいう場合を表す。

ことわざ博士
金が物を言うは、金銭が人の判断や行動を動かす力をもつことを表すんだよ。
助手ねこ
交渉、商売、政治、争いごとなどで、理屈より資金力が結果を左右する場面に用いるニャン。

【英語】
・Money talks.(金銭には強い影響力がある)

【類義語】
・地獄の沙汰も金次第(じごくのさたもかねしだい)
・仏の光より金の光(ほとけのひかりよりかねのひかり)
・阿弥陀も銭ほど光る(あみだもぜにほどひかる)

【対義語】
・得を取るより名を取れ(とくをとるよりなをとれ)

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「金が物を言う」の語源・由来

ことわざを深掘り

「金が物を言う」の「金」は、金属の金ではなく、貨幣・金銭・おかねを指します。「物を言う」は、言葉を口に出すという意味から広がり、あるものがよい結果を生むうえで効果を発揮する、という意味でも使われます。

このことわざは、金銭が本当に声を出すという意味ではありません。人がいくら言葉を重ねても動かせない物事が、金銭の力によって動いてしまうことを、金がまるで人のように発言する姿にたとえています。

古い用例として、江戸時代後期の川柳集『柳多留(やなぎだる)』三十八編(1807年)に「うなるのは啌たか金はものを言い」とあります。この句は、「金がうなる」という大金を思わせる言い方を踏まえながら、実際に力を発揮するのは「金が物を言う」ことだ、という世の中の見方を含んでいます。

『柳多留』は、江戸時代後期に刊行された川柳集で、明和2年(1765年)から天保9年(1838年)まで続いた大きな集成です。初期には、前句付から独立し、世相や人情を短い一句に表す川柳の形を確立する役割を果たしました。

この用例が川柳に出てくることは、「金が物を言う」が、江戸の町人社会の暮らしや人間関係の中で実感をもって使われていたことを示します。商売、縁組、訴えごと、貸し借りなど、金銭が人の判断を左右する場面は、江戸の人々にとって身近なものだったと考えられます。

「金が物を言う」という形では、「言う」という動作が特に大切です。話し合いや道理による説明ではなく、金銭そのものが前に出て、結果を決めるように働くという意味が、この一語にこめられています。

この発想は、同じく金銭の力をいう「地獄の沙汰も金次第」や「仏の光より金の光」とも近いものです。どちらも、人の心や世の中の判断が金銭に動かされやすいことを、強い言い方で表しています。

ただし、「金が物を言う」は、金銭の力をただほめる言葉ではありません。金銭によって物事が進む現実を言い表すと同時に、道理や誠意よりも金銭が優先される世の中への皮肉や戒めも含みます。

昭和期の用例として、直木三十五の『南国太平記』(1931年)には、町人の力が強まる世の中を語る場面で「金が物をいう」という表現が出てきます。ここでは、身分や武力だけでなく、経済力が社会を動かす力になるという意味で使われています。

現在では、政治、商取引、裁判、入学、就職、土地の取得など、金銭が大きな影響を及ぼす場面を述べるときに使われます。短い表現ですが、金銭の力の大きさと、その力に頼りすぎる危うさの両方を伝えることわざです。

「金が物を言う」の使い方

健太
駅前の広い土地、みんなの公園になると思っていたのに、大きな会社のビルになるんだって。
ともこ
そうなんだ……。たくさんお金を出せる会社が買ったなら、金が物を言うってことなのかな?
健太
説明会では公園がいいって意見も多かったのに、結局は買えるお金があるかどうかなんだね。
ともこ
少し残念だね。でも、お金だけでなく、町の人の気持ちも大切にしてほしいな。
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「金が物を言う」の例文

例文
  • 入札では、結局、資金力のある会社が勝ち、金が物を言う結果となった。
  • どれほどよい企画でも、実行する資金がなければ難しく、金が物を言う場面は多い。
  • 高額な寄付によって施設名が決まり、金が物を言う世の中だと感じた。
  • 選挙活動では宣伝費の差が大きく、金が物を言うこともある。
  • 交渉は長引いたが、最後は追加の補償金が提示され、金が物を言う形でまとまった。
  • 金が物を言う社会であっても、正しい判断まで金で動かしてはならない。

主な参考文献
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・松村明監修、小学館大辞泉編集部編『大辞泉 第二版』小学館、2012年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・『誹風柳多留』1765〜1838年。
・直木三十五『南国太平記』1931年。
・Merriam-Webster, Merriam-Webster.com Dictionary.





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