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「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」とは
読み方・意味
- ことわざ:聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
- 読み方:きくはいっときのはじきかぬはいっしょうのはじ
- 意味:その場で知らないことを聞くのは恥ずかしいけれど、聞かないままだと生涯恥ずかしい思いをしなければならないということ。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」とは、「わからないことを質問するのは一瞬恥ずかしいかもしれないが、聞かずに知らないままでいると一生恥をかくことになる」という意味のことわざです。
このことわざは、学ぶ姿勢の大切さを教えており、特にビジネスや教育の場面でよく使われます。
短期的な恥ずかしさを気にせずに、積極的に質問し、知識を深めることが大切であるという教訓を含んでいます。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の語源・由来
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」の正確な由来は明確ではありませんが、その原型とされる表現が江戸時代の俳論書『毛吹草(けふきぐさ)』に記されていました。
この書には「問ふは一旦の恥、問はぬは末代の恥」という言葉があり、意味は現在のことわざとほぼ同じです。
もともとは「聞く」ではなく「問う」という表現が一般的でした。
また、「一時」の部分は「一旦」「当座」、「一生」の部分は「末代」「万代」「一期(いちご)」など、さまざまな言い回しが存在していました。
時代とともに言葉が変化し、最も広く使われる形として「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」が定着したと考えられます。
このことわざは、昔から人々にとって学びや知識を得ることの大切さを説く言葉として伝えられ、特に教育や日常の教訓として重視されてきました。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の使い方
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の例文
- 「新人のうちはわからないことが多いのは当然だよ。『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』だから、遠慮せずにどんどん質問してね。」
- 「授業中に質問するのが恥ずかしくて黙っていたけれど、先生に『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』だよと言われ、勇気を出して聞いたらスッキリ理解できた。」
- 「英語の発音を間違えるのが怖くて話せなかったが、『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』だと思って、ネイティブの先生にどんどん質問したら上達が早まった。」
- 「マニュアルに載っていない手続きが必要になった。適当にやるよりも、『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』と考えて、ベテランの同僚に確認した。」
- 「新しいフォームがうまくできず、恥ずかしくて黙っていたが、コーチに『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』と言われ、思い切って質問したら、すぐに改善できた。」
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の類義語・似たことわざ
- 聞くはその時の恥 聞かざれば一生の恥
- 知らずば人に問え
- 問うは当座の恥 問わぬは末代の恥
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の対義語
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の注意点
- 学習や成長に関する場面で使う
→ 仕事や勉強など、新しい知識を得る機会に適しており、単なる雑談や世間話には不向き。
(例:✕「友達の恋愛事情を聞きそびれた、聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥だね」→ 学習とは関係がないため不適切)
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」の英語表現
Better to ask the way than go astray.
直訳:道に迷うより道を聞くがよい。
意味:わからないことは自分で適当に判断せず、他人に尋ねるほうが良い、という意味のことわざ。特に、知らないことをそのままにせず、正しい方向を確認することの大切さを示している。
例文:Even if you’re unsure, just ask someone. It’s better to ask the way than go astray.
(自信がなくても、誰かに聞いてみよう。道に迷うより道を聞くほうがいいよ。)