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【聞くは気の毒、見るは目の毒】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

聞くは気の毒、見るは目の毒

【ことわざ】
聞くは気の毒、見るは目の毒

【読み方】
きくはきのどく、みるはめのどく

【意味】
知らずにいれば心を乱さずにすむことも、聞いたり見たりすると欲望や迷いが起こり、心身の害になるということ。

ことわざ博士
「気の毒」は、ここではかわいそうという意味だけでなく、気にかかること、不快に思うことにもつながる言葉だよ。
助手ねこ
欲しくなる物、気になる話、知らないほうが心穏やかでいられる情報などを見聞きする場面で用いるニャン。

【英語】
・Ignorance is bliss.(知らないほうが心配せずにいられる)
・too tempting to resist.(魅力が強くてこらえにくい)

【類義語】
・知らぬが仏(しらぬがほとけ)

【対義語】
・百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)

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「聞くは気の毒、見るは目の毒」の語源・由来

ことわざを深掘り

「聞くは気の毒、見るは目の毒」は、耳から入る話や目に入る物が人の心を動かし、欲望や迷いのもとになることを戒めることわざです。意味の中心には、「知らなければ平静でいられたのに、知ったために心が乱れる」という考えがあります。

このことわざには、「聞けば気の毒、見れば目の毒」「聞ば気の毒見れば目の毒」という近い形があります。古い形では、聞いたり見たりすれば欲望が起こり、心身の害になる、という意味で伝わっています。

「聞く」は、音や声を耳に受けることだけでなく、話を情報として受け入れることも表します。このことわざでは、人から聞いた話やうわさが心に入り、それが気がかりや迷いのもとになる働きをしています。

「見る」は、目によって物の外見や内容を知ることを表します。見てしまった物が心に残り、ほしい、うらやましい、気になるといった思いを生むところに、「見るは目の毒」という言い方の力があります。

「目の毒」は、見ると害になるもの、見て苦痛となるもの、また見ると欲しくなるものを指します。室町時代中期の『文明本節用集』にも見える古い言い方で、目に入るものが心に悪い影響を与えるという考えを表しています。

「気の毒」は、現在では相手をかわいそうに思う意味でよく使われますが、もとは「自分の気持ちにとって毒になること」という考えを含む言葉です。このことわざでは、聞いた内容が心に引っかかり、平静を失わせるものとして働いています。

このことわざの古い出典として、『諺苑(げんえん)』(1797年、江戸時代後期、太田全斎著)に「聞ば気の毒見れば目の毒」という形が挙げられます。『諺苑』は俗語や俗諺を集め、いろは順に配して語釈や出典を示した国語辞書です。

「聞ば」「見れば」という形は、「聞くと」「見ると」という条件をはっきり示します。そこから、聞くことそのものが気の毒となり、見ることそのものが目の毒となる、という対句の形で、「聞くは気の毒、見るは目の毒」とも言いならされるようになったと考えられます。

この表現は、悪いものを見聞きすると心が汚れるというだけではありません。おいしそうな菓子、ほしくなる品物、人の成功話や余計なうわさなど、知ったことで欲や悩みが生まれる場面にも広く当てはまります。

類義の「知らぬが仏」は、知れば腹が立ったり悩んだりすることでも、知らなければ平静でいられるという意味です。「聞くは気の毒、見るは目の毒」も、情報を得ることがいつも心を楽にするとは限らない、という生活上の知恵を伝えています。

現在では、余計な情報を見たり聞いたりして、かえって心が乱れるときに使います。単に「見てはいけない」「聞いてはいけない」と禁じる言葉ではなく、何を見聞きするかが心の落ち着きに影響することを教えることわざです。

「聞くは気の毒、見るは目の毒」の使い方

健太
駅前に新しくできたお菓子屋さん、ガラスケースにケーキがいっぱい並んでいたよ。
ともこ
今月のおこづかい、もう残り少ないんでしょう? 見に行ったらほしくなっちゃうよ!
健太
本当だね。聞くは気の毒、見るは目の毒だから、今日はお店の前を通らないようにするよ。
ともこ
それがいいね! 買える日まで、楽しみに取っておこう。
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「聞くは気の毒、見るは目の毒」の例文

例文
  • 友人の高価なゲーム機の話を聞いてから、聞くは気の毒、見るは目の毒だと思うようになった。
  • 甘い物を控えている母は、ケーキの写真を見るたびに聞くは気の毒、見るは目の毒だと言った。
  • 旅行の予定がないのに豪華な旅館の広告ばかり眺めるのは、聞くは気の毒、見るは目の毒だ。
  • 新しい靴を買わないと決めていた姉には、店頭のセール品が聞くは気の毒、見るは目の毒だった。
  • 余計なうわさを聞いて心配になるくらいなら、聞くは気の毒、見るは目の毒として距離を置くほうがよい。
  • 貯金中の彼に高級時計の話をするのは、聞くは気の毒、見るは目の毒になりかねない。

主な参考文献

・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005〜2006年。
・小学館国語辞典編集部編『デジタル大辞泉』小学館。
・太田全斎『諺苑』1797年。





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