「機先を制する」の意味(類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
機先を制する
【読み方】
きせんをせいする
【意味】
相手より先に行動して、その計画・気勢をくじく。
先に動くことの大事さやね。相手が何かする前に、さっさと動いておけば、相手のテンションも下がるわけや。賢いな~。
【語源・由来】
「機先」は「ものごとが起こる直前」という意味。機先を制するは、その「機先」を支配する、つまり、戦いや競争を有利に進めるために、相手より先に行動するということ。
【類義語】
・先んずれば人を制す
【英語訳】
get the start of… (・・・の機先を制する)
to be first to take advantage of something (⦅敵の⦆機先を制する)
the act of starting ahead of another person (機先を制すること)
「機先を制する」の解説
「機先を制する」っていう表現はね、自分が先に行動を起こして、相手の計画ややる気をしっかり止めちゃうってことを言ってるんだよ。
例えばね、サッカーで敵チームが攻撃してくる前に、先にゴールを取ってしまうと、相手の気持ちややる気がダウンしてしまうよね。それと同じで、自分が先に動いて、相手の計画や勢いをくじくことをこの言葉で表してるんだ。だから、この言葉を使うときは、自分が先手を取って有利に進めるって感じの時に使うんだよ。
「機先を制する」の使い方
「機先を制する」の例文
- 彼の言葉に、思わず頭に血が上りそうになったが、怒鳴る前に機先を制されてしまった。
- 彼らの先頭に立つ彼女が、とっさに窓から脱出しようとした僕らの機先を制した。
- 彼の顔がさあっと青ざめ、口を開こうとしたが、彼の機先を制するように彼女が言葉を発した。
- アメリカ海軍は日本軍の動きを察知すると、機先を制するように動き出したのだった。
- 何人かの新聞記者が、彼のほうに近づいて取材を試みようとしたが、守衛が彼らの機先を制した。
- 彼は、番長格の少年にも臆せずに立ち向かい、容赦なく突き飛ばすことで、機先を制し、体力に勝る相手も気を呑まれて負けてしまうことになるのだった。
「機先を制する」の文学作品などの用例
「何でも、十二三度その人がちがった役をするのを見たんです。顔の長い、痩せた、髯のある人でした。大抵黒い、あなたの着ていらっしゃるような服を着ていましたっけ。」――僕は、モオニングだったんだ。さっきで懲りているから、機先を制して、「似ていやしないか。」って云うと、すまして、「もっといい男」さ。「もっといい男」はきびしいじゃないか。(芥川龍之介の片恋より)