「居は気を移す」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
居は気を移す
【読み方】
きょはきをうつす
【意味】
住む場所や地位が、人の性格や考え方に影響を与え変えるということ。
例えば、明るいところに住んでたら、自分も明るくなるみたいな。環境って、意外と大事やね。
【語源・由来】
居場所は人の気持ちを変化させるという意から。
【出典】
「孟子」
「居は気を移す」の解説
「居は気を移す」っていう言葉は、昔の賢い人、孟子さんが「孟子‐尽心・上」というところで言ったことが元になっているんだよ。この言葉の意味は、「人は住んでいる場所やその周りの環境によって、考え方や性格も変わってくるよ」ということなんだ。
例えばね、静かな田舎で育った人は、のんびりとした性格になることが多いかもしれないし、賑やかな都会で育った人は、活発で元気な性格になることが多いかもしれないよ。それは、その人がずっと過ごしてきた場所や、その場所の空気、人々の性格に影響されて、自分もそのようになってしまうからだよ。
だから、「居は気を移す」っていうのは、自分がどんな場所でどんな環境の中で生活しているかによって、自分の性格や考え方も影響されるよ、ということを教えてくれる言葉なんだね。
「居は気を移す」の使い方
「居は気を移す」の例文
- 居は気を移すというから、子供への影響を考え孟母三遷す。
- 自然に囲まれて生活するようになってから、居は気を移すように彼は穏やかになった。
- 新居に引っ越してから、居は気を移し気持ちがリフレッシュされた。
- 都会に行ってからともこちゃんはすっかりあか抜けた。居は気を移すってやつだな。
- 紛争地域に滞在した彼は、居は気を移すように人間不信に陥り荒々しくなった。
「居は気を移す」の文学作品などの用例
古語に居は気を移すとあるが、居所に依って気分の異なるは事実である。読書も境に依って其味が異なるのは主として気分が違うからで、白昼多忙の際に読むのと、深夜人定まる後に読むのとに相違があり、黄塵万丈の間に読むのと、林泉幽邃の地に読むのとではおのずから異なる味がある。(市島春城の読書八境より)
環境が人の性格や考え方に大きな影響を与えることを示しているんだ。