【ことわざ】
鬼の空念仏
【読み方】
おにのそらねんぶつ
【意味】
冷酷で残忍な者が、情け深そうにしたり、慈悲深そうにすることのたとえ。
【語源・由来】
無慈悲で残酷な鬼が、心にもないにも関わらず念仏を唱えるということから。
【類義語】
・鬼の念仏(おにのねんぶつ)
・鬼の空涙(おにのそらなみだ)
・狼に衣(おおかみにころも)
【英語訳】
A prayer on his lips,but the devil in his heart.
「空念仏」を、「からねんぶつ」と読むのは誤りなので注意が必要。
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「鬼の空念仏」の使い方

さっきはとても驚いたね。

いつも乱暴な彼が、けがをさせた相手の心配をするなんて驚いたわね。

人を困らせて泣かせるのが好きなあいつが、心配をしているなんて信じられないよ。

鬼の空念仏かもしれないわね。
「鬼の空念仏」の例文
- 仕事で失敗をした後輩が何度も謝っているけれど、感情がこもっているようには見えない。これではまるで鬼の空念仏だろう。
- 彼は自分が悪かったと言うが、反省しているようには見えないのだから、これでは鬼の空念仏じゃないか。
- 鬼の空念仏というけれど、彼女の謝罪にはちっとも誠意が感じられない。
- もう二度としないと約束したけれど、また同じことをするということは、あの約束は鬼の空念仏だったのか。
- 清楚で優しくて可愛らしいと有名なあの子が、捨て犬を蹴り飛ばしていたなんて、いつもの姿は鬼の空念仏だったということだ。
まとめ
心の中は他人にはのぞくことができないですね。
時には、思っていないことを言ったり行動したりすることもあるのではないでしょうか。
しかし、鬼の空念仏というように、冷酷な考えをしているにも関わらず、慈悲深そうにしていることもあるのかもしれません。
偽りのない慈悲深さを持てるように、心がけて暮らしたいものですね。