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「船頭多くして船山に上る」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
船頭多くして船山に上る
【読み方】
せんどうおおくしてふねやまにのぼる
【意味】
指図する人が多すぎると、方針が統一できずに、物事がうまく運ばないこと。
これは、組織やプロジェクトで指導者が多すぎると、かえって混乱を招くってことを教えてくれてるんや。一つの方向性を持つことの大切さやね。
【語源・由来】
船に船頭がたくさんいて、それぞれが勝手に指図すると、船が正しい方向に進まず、船が川ではなく山に登ってしまうということから。
【類義語】
・家を道端に作れば三年成らず
・船頭多けりゃ沖に乗り出す
・船頭多くして船岩に乗る
・三人寄れば文殊の知恵
・下手の大連れ
・役人多くして事絶えず
【対義語】
・鶴の一声
「船頭多くして船山に上る」の解説
「船頭多くして船山に上る」ということわざは、指導者や指示を出す人が多すぎると、結局は混乱が生じて物事が正しい方向へ進まないという意味を持っているんだよ。この表現は、文字通りには多くの船頭がいるために、船が山に登ってしまうという不条理な状況を描いているんだね。
このことわざは、一つの事業やプロジェクトで指導者や意思決定者が多すぎると、それぞれが異なる方向へと進もうとして統一された方針が取れず、結果的に事業やプロジェクトが失敗するという状況を示しているんだ。
この言葉は、組織やチームでの意思決定において、明確なリーダーシップと統一された方針の重要性を強調しているよ。多くの意見や方針があると、どの方向に進むべきかが不明確になり、結果として目的地に到達できないということを教えてくれるんだね。このことわざは、効果的なチーム運営やプロジェクト管理において、一貫したリーダーシップと方針がいかに重要かを示しているんだ。
「船頭多くして船山に上る」の使い方
「船頭多くして船山に上る」の例文
- まずはリーダーをひとりに決めなければ、ベテランが多いだけに船頭多くして船山に上ることになりかねない。
- プロ野球に入り、数人のピッチングコーチに投げ方を教えてもらったが、船頭多くして船山に上るで、いいピッチングはできなかった。
- 船頭多くして船山に上るという言葉の見本のように、あの会社は才能ある人を集めすぎてチームワークが取れず倒産した。
- 船頭多くして船山に上るというように、指図する人が多すぎると、まとまりがつかず、物事はうまくはこばない。
- みんな好きなことを言っているけれど、誰の指示に従ったらいいのかわからないよ。これじゃあ船頭多くして船山に上るで、準備が進まないじゃないか。
- 会社は今、船頭多くして船山に上るとなっているようだから、管理体制を再検討しよう。
- このプロジェクトには、経験者が多く集まっているから船頭多くして船山に上るとならないように、十分配慮しなければならない。
- 船頭多くして船山に上ることになって、失敗してしまわないように、まずは責任者を決めよう。
【注意!】間違った例文
❌「有能なリーダーが集まったから、売り上げが順調に伸びている。船頭多くして船山に上るという勢いだ。」
「船頭多くして船山に上る」を英語で言うと?
「船頭多くして船山に上る」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Too many cooks spoil the broth.
- 意味:料理人が多すぎるとスープがうまくできない。
If two men ride on a horse, one must ride behind.
- 直訳:2人の男性が馬に乗る場合、1人は後ろに乗らなければなりません。
- 意味:二人で何かを行うときは、リーダーを一人にするのがふさわしい。
Too many chiefs and not enough Indians.
- 直訳:チーフは多いが、インディアンが足りない。
- 意味:指示を出す人ばかりで、実際に実行する人がいない様子。