「側杖を食う」の意味
【慣用句】
側杖を食う
【読み方】
そばづえをくう
【意味】
杖で殴り合って喧嘩をしている人たちのそばにいたために、杖がそれて打たれることから、自分とはかかわりのないことで思わぬ災難を受けるたとえ。無関係な事件に巻き込まれること。
他人事だと思っても、意外と自分にも影響があるってことやね。気をつけんとあかんな。
「側杖を食う」の解説
「側杖を食う」っていうことわざはね、自分に直接関係のないことで、予想もしなかった災難や困りごとに巻き込まれるっていう意味なんだよ。
たとえば、学校でね、クラスの友達がトラブルを起こして、それに巻き込まれて先生に叱られるようなことがあったとしよう。その時、本当は自分は何も悪いことをしていないのに、友達の問題に巻き込まれてしまったっていうのが、「側杖を食う」っていう状況なんだ。
このことわざは、自分のせいではないのに、他人の問題やトラブルで困ったことになる、という意味を持っているんだね。自分が関わっていないことでも、周りの人たちの行動によって、意外な問題に直面することがあると教えてくれているんだよ。
「側杖を食う」の使い方
「側杖を食う」の例文
- 隣の家が火事になって、我が家も側杖を食って半焼したのだが、火災保険が全額おりないとわかり、さらにショックを受けた。
- スリップを起こした車が回転しながら私の車に衝突して、側杖を食ったので、病院に寄ってから出社します。
- アイスクリームを食べていたら、後ろを歩いていた人が石につまづき、私の方に倒れてきて側杖を食ったので、アイスを落としてしまった。
- 喧嘩をしている見知らぬ夫婦に、どちらが悪いか決めてくれと頼まれたが、急いでいるのに、こんな側杖を食うなんて・・・。
- 航空会社のストライキのせいで、大事な商談に間に合いそうになく、側杖を食うことになった。
「側杖を食う」の文学作品などの用例
いえ、もうこれぎりで店をしまおうと火を落してしめえましたので。なんしろ、御聞きの通りのエジャナイカ騒ぎで本宿辺は散々にぶちこわしが始まっていると申しますし、それに何でも噂では百姓一揆が此処を通るんだとかで、あれやこれや、ボンヤリ店を開いていて傍杖でも喰うた日にはたまりましねしね……。(三好十郎の天狗外伝より)
自分が関わっていないことでも、思わぬ影響を受ける可能性があるという警告を含んでいるんだね。