「手塩に掛ける」の意味(語源由来)
【慣用句】
手塩に掛ける
【読み方】
てしおにかける
【意味】
自分で直接世話して大切に育てること。
時間と愛情を惜しまず、こっちが手をかけて育てたものほど、価値があるし愛着もわくわけやな。心から大切に育てたものは、やっぱり違うんやろな。
「手塩」は、料理の味を整えるためにかける塩。自分の手で塩をかけて、味つけすることから。
「手塩に掛ける」の解説
「手塩」の言葉は昔の時代、室町時代からあるんだよ。それは小皿に入った塩で、食事の前に手をきれいにするために使われたんだ。後に、この小さな塩は「手塩」と呼ばれるようになり、食事の味を自分で調整するために使われるようになったんだよ。
そして、「手塩にかける」という言葉が生まれました。これは、自分で手を使って何かを丁寧に世話することを意味するんだ。だから、「手塩にかける」は、自分で何かを大切に育てたり、面倒を見たりすることを言うようになったんだ。
この使い方が一般的になったのは、もっと後の時代、江戸時代からなんだよ。だから、「手塩にかける」は、自分自身の努力と時間をかけて何かを丁寧に育てることを表すようになったんだね。
「手塩に掛ける」の使い方
「手塩に掛ける」の例文
- 手塩に掛けて育てた社員が優秀な他の社員を連れて独立していったのだが、しばらくは裏切られたショックで立ち直れなかった。
- 彼は僕が八年もの間、手塩に掛けて育てた弟子であり、僕の姪と彼がひそかに会っていると知った時も、彼ならば姪を任せられると思った。
- 手塩に掛けて育てたミニトマトの実がなった。とてもうれしい。
- 手塩に掛けて育てた娘が嫁に行く日が来るなんて、想像以上につらい。
- あそこで子どもにサッカーを教えている老人が、日本のサッカー界を手塩に掛けて育ててきた陰の功労者だよ。
- 自分が手塩に掛けて教育した生徒がこれほどまで自分を信じてくれるのかと思うと心の中で泣かずにはいられない思いだった。
【注意!】間違った例文
「小さい頃から手塩に掛けて可愛がったクマのぬいぐるみが、壊れてしまった。」
心を込めて時間と手間をかけて何かを成長させる様子を表現しているんだ。