「片腹痛い」の意味(語源由来)
【慣用句】
片腹痛い
【読み方】
かたはらいたい
【意味】
「傍(かたはら)痛し」から転じて、おかしくて見ていられない。はたから見て気の毒だ、いやな気分になる。
つまり、自分の実力を超えて大きなことを言ったり行動したりしてる人を見て、笑いがこらえられへんってことやな。
自分が思うほどできてないのに、大きなことを言うてるのが滑稽で、ちょっと見下して笑ってしまうってわけや。
【語源由来】
中世以降、文語形容詞「傍ら(かたはら)いたし」の「かたはら」を「片腹」と誤ってできた語。
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「片腹痛い」の解説
カンタン!解説
「片腹痛い」っていう表現は、他の人が自分の実力以上のことを言ったり、大げさな行動を取ったりするのを見て、笑ったり軽蔑したりする時に使うんだよ。
実はこの表現、もともとは「傍痛し(かたはらいたし)」と言って、「他の人が困っているのを見て気の毒に思う」っていう意味だったんだけど、時間と共に意味が変わっていったんだよね。
「かたはら」の「は」が「わ」に変化したのは平安末期以降なんだけど、「かたはら」と発音する習慣が続いて、それが「片腹」と誤解されるようになったんだよ。さらに、笑うときに脇腹が痛くなることと合わさって、「片腹痛い」という言葉が生まれ、今のように「他人の愚かさに笑ってたまらない」という意味で使われるようになったんだよ。
だから、「片腹痛い」っていうのは、他人の大げさな言動を見て笑う、軽蔑する、という意味なんだね。
「片腹痛い」の使い方
彼は、自分の自慢ばかりしていて、見ていて片腹痛いよね。
そうね。せっかく格好良くて、成績もトップクラス、しかも育ちは歴史のある家系とすべてそろっているのに、性格が問題ね。
ああいう人は、他の人の自慢話を聞いていて、片腹痛いと思わないのかな?
自分を中心に世界が回っているから、自分を棚に上げて、片腹痛いと思うでしょうよ。
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「片腹痛い」の例文
- 彼女が陳述をしていたとき、若い弁護人は、彼女はいったい何者なんだと、片腹痛いことに、そんなことを思った。
- 五十にもなって、白髪が混ざり始めている男がこんな馬鹿なことをいうと、先生はさぞ片腹痛いとお思いになるでしょう。
- 本人はとても眞面目なのだろうが、はたから見ると、ずいぶん片腹痛い場合があり、気の毒でもあり、笑止でもある。
- 彼が、道を歩きながら、まるで自分の財産の自慢でもするように、この町の繁栄を誇ることが、私には滑稽にも片腹痛くも思われた。
- 勉強家も怠け者ものん気な者も、ことごとくうぬぼれているときは、鼻の穴をひろげて、片腹痛くもある。
この言葉は、相手を少し見下したり、あざ笑ったりする時に使われることが多いんだ。