「狐につままれる」の意味(語源由来)
【慣用句】
狐につままれる
【読み方】
きつねにつままれる
【意味】
意外なことが突然起こって、わけがわからず、ぼんやりする様子のたとえ。
こんなことが起きるとは思わへんかった、っていう時に使うんやろな。
【語源由来】
狐に化かされた時のように呆然とするさまから。
「狐につままれる」の解説
「狐につままれる」っていう表現は、何か予想外の出来事が起きて、びっくりして何が何だか分からなくなるっていう感じを表しているんだよ。
この表現を漢字で書くと、「狐に抓まれる」ってなるんだ。「抓む(つまむ)」っていうのは、誰かをからかったり、騙したりすることを意味しているんだよね。だから「抓まれる」は、「抓む」の受け身形で、つまり「狐にだまされる」っていう意味になるんだ。
そしてこの「狐につままれる」っていう表現は、「狐」に対するイメージが元になっているんだ。「狐」は昔から、人間に化けて騙したり、困らせたりする悪い動物として描かれてきたんだよ。だから、「狐につままれる」っていうのは、まさにそのような驚きや混乱を表しているんだね。
例えば、学校で予想もしないテストが突然あると発表された時、「うわっ、狐につままれたみたいだよ。全然勉強してなかったから、どうしよう…」とかっていう風に使うことができるよ。
「狐につままれる」の使い方
「狐につままれる」の例文
- 地下鉄から降りて、地上に出ると土砂降りだったので、さっきまでは晴天だったのにと狐につままれた気持ちになった。
- 途中で放り出したはずの仕事が、起きてみてみると終わっていて狐につままれたようだ。
- 地図通りの場所に来たのに、家がないので狐につままれた気分だ。
- あまりにも不思議な体験だったので、狐につままれたのかと思った。
- 狐につままれたように、ぽかんとして立ち尽くしていた。
- あり得ない昇進に狐につままれたようだ。
- 気が付いたら家の前にいて、狐につままれたような気分だ。
- レントゲンにうつっていた癌が消え、医師は狐につままれたかのように呆然としていた。
- 宿題をたしかにランドセルに入れたはずなのに、家の机の上にあった。狐につままれようだ。
- 谷底に落ちたはずなのに無傷だ。狐につままれたのだろうか。
「狐につままれる」の文学作品などの用例
ところが、かんじんの本人は一向病気だとも思っていない様子で、まるで狐にでもつままれるような顔をしながら医師の診察を受けたということが知れ渡ると、村のものが騒ぎ出した。(島崎藤村の夜明け前より)