「お茶を濁す」の意味(語源由来)
【慣用句】お茶を濁す
【読み方】
おちゃをにごす
【意味】
いいかげんにその場をごまかす。適当なことを言ったり、いいかげんなことをしたりして、その場をつくろってごまかすことのたとえ。
「お茶を濁す」という表現は、一時的に問題を避けたり、きちんとした解決をせずに、適当な対応をしてごまかすことを指しているんだよ。
つまり、「ちゃんとした答えを出さずに、とりあえずその場をやり過ごす」ってことやな。真剣に向き合うんじゃなくて、適当に流す感じや。
でも、これだと結局問題は解決せんから、長い目で見たらあまりええ方法とは言えへんな。
【語源由来】
茶の作法を知らないものが、茶碗を適当にかきまわしてそれらしく茶を濁らせ、その場をとりつくろうことから出たことばといわれる。
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「お茶を濁す」の解説
カンタン!解説
「お茶を濁す」っていう表現は、簡単に言うと、「困ったときに、適当にごまかして事を済ませる」っていう意味なんだよ。
この言葉の「お茶」は、抹茶のことを指すんだよ。そして「濁す」は、きれいなものを汚す、つまりここでは「ごまかす」という意味なんだ。
抹茶って、ちゃんとした作り方(点て方)があるんだけど、それを知らない人が、お茶をかき混ぜて濁らせることで、見た目だけは本物の抹茶のように見せてごまかすんだって。それがこのことわざの由来なんだよ。
だから、「お茶を濁す」って言うときは、「ちゃんとしたことをやらずに、見た目だけごまかして事を済ませる」っていう感じの意味になるんだよ。
「お茶を濁す」の使い方
健太くん、わたしが貸した本はもう読んだかしら?そろそろ返してくれる?
う、うん。ああ、あの本ね。そろそろ返さないとね。そういえばともこちゃん、昨日のテレビの話なんだけど・・・。
健太くん、なんでほかの話でお茶を濁そうとするの?さては、健太くん、本をなくしたわね。
えーっと。そのう。一生懸命に探しているから、きっと近いうちに見つかるよ。ああ、そんなに怒らないで。ごめんなさーい。
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「お茶を濁す」の例文
- とにかくいまは、こう答えてお茶を濁すほかはない。
- 相手の質問があまりにしつこいので、途中からお茶を濁した。
- 良いことをいって、煙に巻いたり、お茶を濁したりしておく。
- みんながお金を出すっていうのに、部長の俺が一万、二万でお茶を濁すわけにいかないだろう。
- 曖昧な返事でお茶を濁す。
「お茶を濁す」の文学作品などの用例
「人生を楽しいものにしよう」と、徒らに人生の「楽しさ」を誇張し、「苦しみ」を覆い匿す仲間にもはいりたくない。まして、人生、「苦しみ」の中にこそ「楽しさ」があるなどと好い加減な当て推量をしてお茶を濁すことはできない。(岸田国士の「明るい文学」についてより)