「顎で使う」の意味
【慣用句】
顎で使う
【読み方】
あごでつかう
【意味】
高慢な態度で人をつかうこと。
人として、相手を尊重せずに自分だけが得するような行動は、よくないな。
「顎で使う」の解説
「顎で使う」っていう表現は、昔の日本の習慣から生まれた言葉なんだよ。
昔の日本では、地位の高い人は、部屋の奥やスクリーンの向こうに座って、下の人々には顔を見せないようにしていたんだ。それは、自分の顔が見えると、命を狙われる危険があるからだよ。
だから、家来は主君と話すときには、土下座をして、ほとんど顔を見せず、主君の顔を見上げるしかなかったんだよ。それで、主君の顎しか見えない状態になっていたんだ。
そして、主君が怒るとその場で命を奪われることもあったから、家来は主君の気持ちを読み取るために、顎が上下に動いたら「OK」、左右に動いたら「ダメ」みたいなサインを見て、主君の意志を推測していたんだ。
それで、このような状況から、「顎で使う」っていう言葉が生まれて、今では「自分の意志を押し付けて他人を支配する」という意味で使われているんだよ。
「顎で使う」の使い方
「顎で使う」の例文
- 若くして出世した彼は、年上の先輩たちをも顎で使うようになってしまった。
- 顎で使われて良い気分になるものはほぼいないであろう。
- 祖父は年を取るにつれ気難しくなっていき、父や母、祖母までも顎で使うようになってしまった。
- あの先生に弟子入りしてしまえば、数年は顎で使われるだけだ。
- 顎で使われるのはこりごりなので、出世できるよう努力するつもりだ。