「頭を撥ねる」の意味(類義語)
【慣用句】
頭を撥ねる
【読み方】
あたまをはねる
【意味】
他人の利益の一部をかすめ取る。
なるほど、これは他人の取り分の一部をちゃっかり自分のもんにしちゃう、つまりちょっとズルい感じの行動を指す言葉なんやな。
ちょっとしたことでも、公平さを失うとえらいことになるってことを教えてくれてるわけや。
【類義語】
・上前を撥ねる
・ピンをはねる
・ピンはねをする
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「頭を撥ねる」の解説
カンタン!解説
「頭を撥ねる」っていう表現の由来は、江戸時代の税金制度と、興行師の間で使われていた言葉に由来しているんだよ。
江戸時代には、米を輸送するための税金として「上米」(うわまい)というものがあったんだ。それが時間が経つにつれて「上前」(うわまえ)とも言われるようになり、それが相手の利益を掠め取ることを「上前を撥ねる」と表現するようになったんだよ。
そこへ、興行師の間で使われる言葉「頭」が混ざり合い、「頭を撥ねる」になったんだ。この「頭」は、興行師が演者から得る利益の一部を指す言葉で、「頭を張る」という形で使われていたんだよ。
つまり、「頭を撥ねる」は、相手が稼いだお金から自分の分を強引に取る、つまりピンハネすることを意味するようになったんだ。これがあまりにも過剰になると、取られた方が不満を感じて対立の原因になることもあるんだよ。
だから、「頭を撥ねる」っていう表現を聞いたら、「他人の利益を自分のものにする」とか、「自分の分を強引に搾取する」っていう意味を想像してみてね。
「頭を撥ねる」の使い方
健太くん。おばあちゃんのお使いに行ってくれたら、おばあちゃんが千円くれるんだけど行かない?
うん。行くよ。行ってきまーす。
・・・健太くん。お帰りなさい。えーっと、おばあちゃんの千円から、紹介料の五百円を私が取って、はい、五百円。
ええー。そんなに頭を撥ねるの?聞いてないよー。
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「頭を撥ねる」の例文
- 所属する芸能事務所に頭を撥ねられて、手取りが二割ほど減ってしまうので、契約の解除を申し出た。
- がんばって働いたが、紹介料と言う名の手数料で頭を撥ねられたことで、思ったよりも給料が少なかった。
- この辺では、急に露店が増えたので、元締めというようなものが自然とできて、世話をやいたり、頭を撥ねたりしてうまいことをして贅をつくしたりする。
- 日当一万円から二千円、頭を撥ねられ、足下を見られているようで悔しい思いをした。
- 行けなくなったコンサートのチケットを売ってもらったが、かなりの額、頭を撥ねられたのであまりうれしくなかった。
基本的にはあまり良い行いとは言えないね。