「後にも先にも」の意味
【慣用句】
後にも先にも
【読み方】
あとにもさきにも
【意味】
その時一回限りであることを強調した言い方。
たとえば、「彼のような人は後にも先にもいない」と言えば、「彼のような素晴らしい人は、これまで見てきた人の中でも、これから会うであろう人の中でも、一際特別な存在や」って意味になるんやな。特別なものや珍しいことを強調するときに使う表現やね。
「後にも先にも」の解説
「後にも先にも」っていう表現はね、直訳すると「過去にも未来にも」っていう意味になるんだよ。でも、それぞれ「後」「先」どっちが過去を示すのか未来を示すのか、はっきりとした説はないんだ。
なぜなら、「後」や「先」という言葉自体が、文脈によって意味が変わることがあるからだよ。「後」は「後ろ」っていう意味でも使われれば、「今後」や「以後」っていう意味で未来を示すこともあるし、「先」も「先日」や「先週」で過去を、「先が見えない」で未来を示すことがあるんだよね。
だから、「後にも先にも」っていう表現は、具体的に過去や未来を指すというよりも、むしろ「どんな時代にも」、「いつの世にも」っていうような、ある一つの出来事がとても珍しい、または特別なものであることを表すんだよ。例えば、「彼のような人物は、後にも先にも二度と現れないだろう」って言う時には、「彼のような人物は、過去にも未来にももう現れないだろう」っていう意味になるんだね。
なので、「後にも先にも」っていう表現は、「めったにない」、「特別な」、「珍しい」っていう意味を強調するときに使われることが多いんだよ。
「後にも先にも」の使い方
「後にも先にも」の例文
- 後にも先にもこんなに人を好きになったのは君だけなんだ!と彼は大声で叫んだ。
- あのお化け屋敷は本当に怖くて、後にも先にもあんな怖い思いをしたのはあの時だけだよ。
- 後にも先にもそんな話は聞いたことが無いのだが、君の話は作り話なんじゃないのか。
- あんなに遊園地が楽しいと思ったのは、後にも先にも彼と行ったあの日だけだ。
- 僕のことを信用して、なおかつ心配してくれたのは後にも先にもあの先生だけだった。
これは何か特別な、珍しいことを強調するために使われる言葉なんだよ。